伊藤みどり

アルベールビル・フィギュアスケート女子シングル銀
愛知県出身

世界を魅了したトリプルアクセル

 10歳で全日本にデビュー、いきなり3位に入賞するという、まさに彗星のように現れた「天才少女」。

 芸術性が重視されがちな女子フィギュア。しかし伊藤は、男子でも難しい3回転半ジャンプ(トリプルアクセル)に積極的に取り組み、 「スポーツフィギュア」という新風を吹き込んだ。

 五輪はカルガリー、アルベールビルと連続出場。カルガリーでは5位に終わったものの、アルベールビルではクリスティ・ヤマグチ(米)と競い、 フィギュアスケート日本女子では初のメダルとなる銀メダルを獲得した。フリーの演技で、 五輪フィギュアスケート女子では初めてとなる三回転半ジャンプを成功させた直後の、力強いガッツポーズは、まだ記憶に新しい。

 アルベールビル後にプロへ転向したが、95年にはアマチュア復帰を宣言。翌年の全日本フィギュアで通算9度目の優勝を果たし、 長野へ向けても期待が高まったが、体調不良を理由に96年末には再びアマチュアを引退、長野でのメダル獲得は夢と消えた。


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