宮部行範

アルベールビル・スピードスケート男子1000メートル銅
北海道出身

「商社員」からメダリストへ

 ほんのちょっとした「気がかり」が呼び込んだメダルだった。

 宮部は、青山学院大卒業後、スケート靴を脱ぐ決意を固めていた。就職も内定し、商社マンへの道を進むことになっていたのだ。 しかし、卒業直前の91年1月に全日本スプリントで惨敗した悔しさから、 就職をけって、再びスケートへの道を進むことに。

 アルベールビルには、日本スピードスケート史上初となる、兄・保範との兄弟出場。どちらかといえば兄の保範が「期待の星」だったが、 1500メートルで9位に入ったのに続き、1000メートルでは有力選手が次々と脱落する中、 安定した滑りで好タイムをマーク、「第三の男」が3位に食い込んだ。

 95年には、W杯の1000メートルで、日本人男子としては初の種目別総合優勝を果たし、 メダリストとしての実力を見せ付けている。


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