荻原健司

アルベールビル、リレハンメル・複合団体金
群馬県出身

“強すぎる”複合団体のエース

 「新・お家芸」とも言える複合団体で、アルベールビル、リレハンメルの2大会連続の金メダルを獲得した日本チームのエース。

 アルベールビル五輪の92年が絶頂期の始まりで、93年W杯個人戦では日本人初の総合優勝、世界選手権でも個人、団体の2冠に輝くなど、 名実ともに世界の頂点に立った。93年−95年シーズンにかけては、前人未到のW杯3連覇。優勝回数も最多を誇る。

 荻原が、双子の弟・次晴とともに複合の世界に挑戦しはじめたのは小学5年生の時。高校生までは、 記録面で次晴の後塵を拝することも多かったが、早大入学後に一気に才能が開花。スキーの板と体全体で風を受けて飛ぶ「V字ジャンプ」を習得し、 ジャンプで稼いで距離で逃げ切る、というスタイルを確立した。

 “怪物”と言われる強さは、メダル独占を避けるために、得意なジャンプの点数を低く換算するというルール改正まで生むほどだ。

 96年シーズンからはけがもあり不調が続いているが、長野では再び日本のエースとして、五輪3連覇の偉業に挑む。


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