【ソウル25日=森千春】国際通貨基金(IMF)と日米など主要先進七か国は、深刻な金融危機が続く韓国に対し、百億ドルを来年一月初めまでに前倒し融資することを決めた。韓国政府とIMFが二十五日未明、発表した。
合意済みの総額約五百七十億ドルの支援の一部を前倒しの形で実施する。IMFは三十日に二十億ドルを融資し、主要先進七か国などが残り八十億ドルを協調融資する。また、七か国政府は、民間金融機関に対し、対韓国融資の引き揚げを自制するよう働きかける。
一方、韓国側は、前倒し融資を受けるのと引き換えに、資本市場の全面開放など、IMFとの合意事項の実施時期を早めることに同意した。
今回の支援発表は、韓国の債務履行能力に対する市場の不安感を解消することが狙いだ。韓国の林昌烈・財政経済院長官は二十五日未明の記者会見で、前倒し融資によって、韓国の外貨保有高は、現在の八十七億ドルから来年一月末には約百五十億ドルに増加するとの予測を明らかにした。
(12月25日12:55)
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