氷上のF1 他競技からの転向組も

ルール・競技紹介

 19世紀末、スイスで雪上のそり遊びが本格化して生まれたと言われる。五輪では第1回から正式種目に採用されている、伝統の競技。

 車体は強化プラスチックで覆われ、前後にそれぞれ2本ずつ、「ランナー」と呼ばれるスチール製の刃が付けられている。 車体の重さは200−300キロで、氷で作られた全長1300メートルのコースを、平均時速90キロ、最高130キロの超高速で滑り降りる。競技は2日間で4回滑走、 合計タイムで順位を決める。

 そのスピード感、車体のハイテク技術競争などが、「氷上のF1レース」とも言われるゆえんだ。

 2人乗りと4人乗りの2種目。総重量が重いほど加速がつきやすいため、2人乗りでは総重量390キロ以下、 4人乗りでは630キロ以下に制限されている。スタートダッシュが重要なポイントで、選手は50−60メートルの距離を押し、 加速を付けてすばやく乗り込む。滑り出してからは、先頭の「パイロット」の腕の見せどころ。ハンドル操作で走行ラインを決める。4人乗りの場合、 残る「ブレーカー」は最初の押し出し時が勝負で、いったん滑り出すと、後は空気抵抗を少なくするため、車体内でひたすら体を小さくしている。

 パイロットには経験が必要だが、ブレーカーに要求されるのは筋力や瞬発力で、比較的短期間に育成しやすい。 このため、陸上など他の競技からの転向組が多いのも特徴だ。


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