PageSpinner AppleScript ドキュメンテーション
はじめに
PageSpinner 2 は、AppleScript でスクリプト記述可能です。これはつまり、あなたが AppleScript で書かれたコマンドを使って、PageSpinner の多くの内部作業部分にアクセスしてコントロールできることを意味します。 AppleScript は MacOS のスクリプト言語で、システムソフトウェアの最新バージョンに含まれています。 PageSpinner では AppleScript をサポートすることにより、サイトの制作、メンテナンス、更新にスクリプト駆動のアプローチを可能にしました。あなたがまだ AppleScript の書き方を知らないとしても、PageSpinner がスクリプトをサポートしていることはあなたの役に立つでしょう。つまり既存のスクリプトを利用すればよいのです。AppleScript メニューや、PageSpinner Extensions や、同梱のデータベースパブリッシングキットやスクリプティングキットなどを使うことができます。
PageSpinner での AppleScript サポートの制限事項:
- PageSpinner はスクリプトを自動記録できません。
- PageSpinner の全てをスクリプト可能ではありません。
- スクリプトコマンドによっては PageSpinner が最前面アプリケーションでないと実行できません、この問題を避けるために一連のコマンドを送る前に PageSpinner を常にアクティブにしておくことをお勧めします。
AppleScript を始めてみましょうのページには、AppleScript に関する参考情報についてウェブのリソースのリンクが含まれています。
PageSpinner の AppleScript の実装はマイナーな変更をしていることがあります、そのためここに書かれている説明とは若干違っているかもしれません。
サンプルスクリプトはシステムバージョン 7.5.3, 7.5.5 および 7.6,において、異なったマシンと構成でテストをパスしました、しかし他のシステムにおいて作動するには修正が必要かもしれません。スクリプトは、そのままで供給され、Optima System は AppleScript に関してヘルプやサポートのリソースを持ちません。しかし、もちろん我々は改善や新しいスクリプトのためのバグレポートとアドバイスに興味を持っています。
AppleScript 辞書
PageSpinner の AppleScript 構文に関する情報については PageSpinner AppleScript 辞書 をご覧ください。それに加えて PageSpinner では Open や Print など、必要とされる Apple Event の全てをサポートしています。
データベースパブリッシングキット
PageSpinner と AppleScript を使うことにより、あなたはこれからデータベースの内容をウェブ上で公開できます。これを達成するには、以下のアイテムを使用します:
- Script Editor で作られ編集された AppleScript
- データベースアプリケーションで制作されメンテナンスされているデータベース
- PageSpinner で制作され編集された 2 つのテンプレートファイル
スクリプトはデータベースからデータを取出し、そのデータを PageSpinner で作られたテンプレートに挿入して、そしてすべての記録にリンクしたインデックス(索引)を作ります。
このやり方についての説明は、PageSpinner データベースパブリッシングをお読みください。
FAQ-Spinner
FAQ-Spinner はもうひとつのデータベースキットで、FAQ(ありふれた質問のリスト)を FileMaker Pro データベースにしてメンテナンスや編集することができ、そして PageSpinner を使ってウェブ上でどのように公開することができるかを説明しています。 登録ユーザがこれら見本のデータベースとテンプレートを使用したり変更するのは自由です、これらを利用して類似の構造を持つ自分の FAQ や情報のリストを公開できます。FAQ-Spinner を利用するには、Claris の FileMaker Pro を必要とします。
TextSpinner
TextSpinner は、ひとつの AppleScript と出来合いの PageSpinner 各種テンプレートで構成されたスクリプティングキットです。あなたは特定のフォルダにある普通のテキストファイルからサイトのページを制作できるようになります。このスクリプトを実行すると、以下のような HTML ページの完全なコレクションが得られます:
- 目次のフレーム、それぞれの目次項目はもうひとつのフレームにあるすべてのページにリンクしている。
- 目次の列を持っているページ
- 古典的な HTML ページ、「次へ行く」と「前に戻る」のリンクが付いている。
あなたの観客に多くのオプションを持たせたいなら、yes にすると、このスクリプトはサイトの 3 通りのバージョンを全て一度に制作するようセットできます!
MailSpinner
MailSpinner は、ひとつの AppleScript と PageSpinner のテンプレートで構成されたスクリプティングキットです。Eudora メールボックスにある全てのメールをどのようにして PageSpinner を使ってウェブ上で公開するかを紹介しています。 MailSpinner キットは、小さなメーリングリストを運営していてメールのダイジェストをウェブ上で公開する必要のある方に役立ちます。
AppleScript メニュー
PageSpinner と一緒に含まれるいくつかの見本の AppleScript があります、これらの殆どが PageSpinner の AppleScript メニューで利用可能です。これらの AppleScript はタスクを自動化して、そして新しい機能を PageSpinner にもたらします。
あなたは新しいスクリプトを作り、そのスクリプトをコンパイルして PageSpinner Scripts フォルダに置くだけで、メニューにこれらのスクリプトを追加できます。Scripts フォルダはアプリケーションと同じフォルダに置きます。 AppleScript メニューにあるスクリプトは Netscape Navigator や Finder などの他のアプリケーションからのデータをコントロールしたり抽出したりすることができます。
AppleScript メニューからスクリプトを実行するには、コンパイル済スクリプトとして保存されなければならない点に注意してください。 コンパイルされたスクリプトはまた、実行するのがわずかに速くなります。 PageSpinner の AppleScript メニューや OSA メニューからスクリプトを実行するのは、Script Editor などの他のアプリケーションから実行するよりもやや優れたパフォーマンスが得られます。 OSA メニューはすべての開いているアプリケーションにスクリプトメニューを追加する機能拡張です。
メニューでスクリプトを選ぶ気にときに Option キーを押すと、そのスクリプトを Script Editor で表示して編集できます。初めてスクリプトを走らせる場合は(特にあなたが重要なファイルを開いている時は )、その前にこのやり方でスクリプトを検討してください。スクリプトによっては再前面のドキュメントの内容を修正することがあります。たいていの場合スクリプトによって変更されたドキュメントを元どおりに戻すことは不可能です。
もしあなたがそのスクリプトの有用性を見出せないなら、フォルダ"PageSpinner Scripts" から不用なスクリプトを取り除くことができます。 Script メニューが短くなり、そしてアプリケーションを立ち上げる時間が僅かに短くなります。
以下のセクションでは PageSpinner に含まれているスクリプトの幾つかを簡単に説明します:
Backup(バックアップ)
再前面にある文書が修正されていると、それを保存します。それからファイルのバックアップコピーをカレントで選択されているバックアップフォルダに作ります。 AppleScript 可能な Finder (システム 7.5 以降には含まれています)を必要とします。Backup Open...(バックアップを開く)
コピーがカレントのバックアップフォルダに保存されていれば、再前面にあるドキュメントの最後のバックアップを開きます。AppleScript 可能な Finder (システム 7.5 以降には含まれています)を必要とします。Backup Root Folder...(ルートフォルダをバックアップ)
選択されているルートフォルダ(および、その中に含まれている全てのファイルとフォルダ)をバックアップします。またはユーザが新しいルートフォルダを選択します。 AppleScript 可能な Finder (システム 7.5 以降には含まれています)を必要とします。Backup Preferences...(バックアップフォルダ初期設定)
バックアップフォルダを選択します。または、Finder にあるバックアップフォルダを表示します。 AppleScript 可能な Finder (システム 7.5 以降には含まれています)を必要とします。
Save All Windows(全てのウィンドウを保存)
開いている文書をディスクに保存します。
Save All Windows to Web Server(全てのウィンドウをウェブサーバーに保存)
開いている文書をWeb サーバーに保存します。このスクリプトは Notebook をあまりうまく処理できません。そのためこのスクリプトを使う前に Notebook は閉じておいてください。
Save and Copy to Folder(保存してコピーをフォルダに)
最前面の文書を(もし変更されていると)保存し、スクリプトで指定したフォルダにそのファイルのコピーを作ります。もしあなたの Mac 上にウェブサーバーのフォルダを持っている場合、このスクリプトは ウェブページを入れる公開用フォルダにファイルをコピーすることができます。AppleScript 可能な Finder (システム 7.5 以降には含まれています)を必要とします。ノート: ターゲットフォルダに同じ名前のファイルがある場合は、以前のファイルは自動的に削除されます。
Save Selection as Include...(選択をインクルードに保存)
最前面ウィンドウで選択されているテキストを、選択されたフォルダの中にある Includes フォルダ に、インクルードファイルとして保存します。ノート:もし Includes フォルダに同じ名前のファイルがあれば、それは自動的に削除されます。
Send to Back(後ろに送る)
最前面にある文書のウィンドウを、全ての他のウィンドウの下に送ります。全ての開いているウィンドウを順繰りに切り換えるのに使用します。
Convert Mailed Form(メールフォームの変換)
HTML ページのフォームで、電子メールとして受取ったテキストを変換します。電子メールアプリケーションで保存された開けることも読むこともできないファイルを変換するのに役立ちます。このスクリプトはフォームのテキストをどこから取出すかユーザが選択できます:
スクリプトは選択されたソースのテキストを変換し、結果を新しいウィンドウに表示します。テキストは、HTML ページで送信された電子メールのフォームでなければなりません。このスクリプトはNavigator 3.0 によって送信されたフォームで、Eudora 3.0で受信されたものだけでしかテストしていません。
- 選択されたテキストをコピーします、最前面の文書でテキストが選択されていない場合はその文書の全部をコピーします、ウィンドウが開かれていない場合はクリップボードにあるものが使われます。
- 単独のファイルの内容を読みます
- フォルダにあるすべてのファイルの内容を読みます
Find and Replace in Folder...(フォルダの検索と置換)
このスクリプトは、同じフォルダ中にある全てのテキストファイルでどうやって文字列の検索と置換をするか紹介しています。フォルダの中身を見るには Finder を使用してください。警告! 重要なデータを含んでいるフォルダのでこのスクリプトを走らせないでください! 使用する場合は、常に重要なファイルのバックアップを保存してください。
Paste Extensions List(機能拡張リストをペースト)
システムにインストールされている機能拡張とコントロールパネルのリストを挿入します。 バグレポートを提出するとき役に立ちます。
Paste Links to Folder...(フォルダへのリンクをペースト)
フォルダにある全てのファイルへのリンクのリストを文書に挿入します。最前面の文書が選択されたフォルダに置かれていないとき、それらのファイルへのパスを供給しておかなくてはなりません。ダイアログで Images を選択すると、単にリンクではなく実際のイメージが挿入され、フォルダ中に在る全てのイメージをプレビューすることが可能です。
Paste Links to Sub Folders...(サブフォルダへのリンクをペースト)
あるフォルダとそのすべてのサブフォルダに在る特定のタイプのファイルへのリンクのリストを文書に挿入します。最前面の文書が選択されたフォルダに置かれていないとき、それらのファイルへのパスを供給しておかなくてはなりません。ダイアログで Images を選択すると、単にリンクではなく実際のイメージが挿入され、フォルダ中に在る全てのイメージをプレビューすることが可能です。選択されたフォルダの中に多くのファイルやフォルダがある場合は、このスクリプトを実行すると非常に長い時間が掛かるかも知れないことに注意してください。
Paste Text File...(テキストファイルをペースト)
最前面ウインドウの中にテキストファイルをペーストします、すると Convert Text to HTML ダイアログが表示されます。 最終的にスクリプトは文書中の全てのタブを改行なしスペースに変えたいかどうか尋ねます。 この変換の質問は、スクリプトを編集して削除したり変更できます。
Show File in Finder(ファイルをFinder で表示)
最前面ドキュメントのウインドウをFinder で 示します。 このスクリプトはAppleScript 可能な Finder (システム 7.5 以降には含まれています)を必要とします。
Show Root Folder in Finder(ルートフォルダをFinder で表示)
ルートフォルダの内容をFinder でウインドウに表示します。 このスクリプトはAppleScript 可能な Finder (システム 7.5 以降には含まれています)を必要とします。ルートフォルダは File : Preferences : General...(File : 初期設定 : 一般...) またはスクリプトで指定できます。 このフォルダへのパスは AppleScript によってアクセス可能で、ファイルの保存や開くのに使用できます。このフォルダはあなたの ウェブコンテンツのルートフォルダに設定すべきです。 ルートフォルダは、Backup スクリプトなどで使用します。
Update Include Files in Folder...(フォルダにあるInclude ファイルを更新)
INCLUDE FILE または INCLUDE NB コメント(またはオプションにより全てのファイル)を含んでいるフォルダで、開く、保存、閉じる、をしたときすべての PageSpinner ファイルを更新します。
View Current Settings(現在の設定を見る)
現在の設定について若干の情報を示します。
View PageSpinner Dictionary(PageSpinner の辞書を見る)
PageSpinner のAppleScript 辞書を示します。 もしあなたが英語以外のシステムを使っているなら、スクリプト中のテキスト "Script Editor" を変更する必要があるかも知れません。
Demo Scripts(デモスクリプト)
PageSpinner の Goodies フォルダには、おまけのサンプルスクリプトが含まれています。これらのスクリプトの殆どは AppleScript メニューのものと比べてそれほどは役に立つものではありません。しかしあなたが、AppleScript のプログラミングを始めてみようと思っていたら、試す材料として面白いでしょう。
以下のセクションでは PageSpinner に含まれているデモスクリプトの幾つかを簡単に説明します。
Demo Web Server Prefs
View PageSpinner Dictionary スクリプトをアップルメニューの中で使うと、あなたは PageSpinner アプリケーションに属するいくつかのプロパティを見ることができます。 これらはすべてAppleScript で設定できます。 これを使う方法の例は Demo Web Server Prefs スクリプトの中にあります。このスクリプトは AppleScript 語set を使ってPageSpinner プロパティの値、 ウェブサーバーパス、ウェブサーバーパスワード をスクリプト中にセットします:
set web server path to "ftp://user@server/public_html/"
set web server password to "abc"パスワードがスクリプト上で可視であることに注意してください。パスワードを求めるダイアログを表示するよう、スクリプトを修正するのは可能です。
このスクリプトは、あなたが複数の異なったサーバーやディレクトリを持っていて、それらを切り換えて使用しなければならない場合に役立ちます;使用しているパス毎に別々のコピーを作成し、それらのスクリプトを AppleScript メニュー、OSA メニュー、アップルメニューの何れかに置きます。そうするとそれぞれに容易にアクセス出来るようになります。
Demo HTML Tag Replace
このデモスクリプトは 最前面の文書ですべてのタグペアの箇所を置き換えます。 文書にある全ての<B...</B>
タグを<STRONG>...</STRONG>
に置き換えます。
Zoom Window
最前面にある文書のウインドウをズーム拡大します。
Japanese translation: Shuji HOSOKAWA (MuON)