AppleShareは98年中に Rhapsody上で動くようにします
[Tuesday, October 21, 1997 松浦 晋=日経MAC]
John W. Hanay氏
米Apple Computer社
Sr. Product Marketing Manager Internet and Communications
アップルはTCP/IPプロトコルに対応した新しいサーバー・ソフト「AppleShare IP 5.0」を97年10月下旬から出荷する(日経MAC 97年11月号230ページの「体当たりビジネス・ソリューション・セミナー」を参照)。それに併せて来日した同ソフト開発の責任者Hanay氏に,今後の同ソフトの展開を聞いた。
●新しいIP 5.0のもっとも大きな変更点は何でしょうか。
TCP/IPとAppleTalkという2種類の通信プロトコルをユーザーが意識することなくシームレスに使い分けることができるという点です。高速でインターネット標準のTCP/IPと取り扱いが簡単なAppleTalkが適正なバランスを持って共存させることに注意しました。
●IP 5.0は管理ツール群が開発を止めてしまったOpenDocを使っています。その理由はなぜでしょう。
開発していた頃はOpenDocの利用に力が入っていたからです。次期バージョンではすべてWebブラウザーから管理ができるようにします。
●次期バージョンはいつ頃でるのでしょう。また今後の製品展開はどうなっているのでしょうか。
まず98年の春に,管理をWebブラウザーからできるようにした新バージョンを出します。これはMac OS上で動きます。その次のバージョンは,98年秋のリリースを予定しています。これはMac OSではなく,Rhapsody上で動きます。RhapsodyはUNIX系の技術の入った,極めて堅牢なOSです。RhapsodyにAppleShareを移植することで,より安全性の高いサーバーを提供できると考えています。
●それはWindows NTサーバーと競合しませんか。
AppleShareは企業の各部門など,中小規模の顧客を対象としています。それに対してNTサーバーはより大きな基幹サーバー分野を目指しています。競合はないでしょう。我々はスモール・オフィスや教育など,伝統的にアップルが強い分野に注力するつもりです。
(聞き手=松浦 晋)
|