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新HTMLエディター
「Dreamweaver」がデビュー

[Monday, October 13, 1997 シリコンバレー・オフィス発、山田 剛良=日経MAC]

97年10月8日から米国San Francisco市で「Macromedia International User Coference」が開幕した。初日は,米Macromedia社会長Bud Colligan氏,社長兼CEO(最高経営責任者)のRob Burgess氏,CTO(技術面の最高責任者)のNorm Meyrowitz氏らが基調講演の壇上に上がり,いくつかの発表を行った。

新HTMLエディター「Dreamweaver」がデビュー,β版を即日配布開始,出荷は97年内を予定

発表の中で最大の注目を集めたのは,新開発のビジュアルHTMLエディター「Dreamweaver」(ドリーム・ウイーバー)である(図)。フル機能を試せる公開β版を即日配布開始した(http://www.dreamweaver.com/)。97年2月ごろから開発を始め,たった8カ月でここまでこぎ着けた製品だ。

(32k) Dreamweaverの大きな特徴は2つ。

1)Roundtrip HTML機能などプロ向けを意識した編集機能

すでにあるWebページのソース・コードを読み込んで編集する場合に,元のソース・コードを保持したまま編集ができる(Roundtrip HTML機能)。編集作業はエディター画面とWYSWYG画面の両方で同時並行的に可能。さらにエディター・ソフト(マック版は「BBEdit」,Windows版は「HomeSite」)をバンドル,統合しており,使い慣れたエディターを標準のエディターと同様に使える。

2)Dynamic HTML(DHTML)への対応など最先端マルチメディア機能の取り込み

「Microsoft Internet Explorer 4.0」,「Netscape Navigator 4.0」でサポートされるDHTMLのオーサリングが可能。両者のDHTMLはインプリメントがやや異なるが,両方に対応できる。Directorでおなじみのタイムライン画面を使ってアニメーションを作ったり,JavaScriptで動くビヘイビアをオブジェクトに組み込むことができる。

特に前者は,開発担当者が「Dreamweaverは初めてのプロの使用に堪えるビジュアルHTMLエディターである」(Internet Authoring担当VPのKevin Lynch氏)と胸を張る機能だ。「現在,プロのサイト管理者のほとんどはビジュアルHTMLエディターを使わずに仕事をしている。ビジュアルHTMLエディターがせっかく作ったHTMLソースを壊してしまうため。この問題を解決した」(Lynch氏)からだ。

Dreamweaverの製品出荷は97年内。価格は499ドルの予定だ。日本語版は英語版の出荷から「遅くても90日で出荷できる見込み」(Lynch氏)。Lynch氏によるとDreamweaverのエンジン自体は最初から2バイト文字に対応している。

ShockwaveをJavaへ移植,FreeHandはFlashの機能を統合

基調講演ではこのほかにもいくつか重要な発表があった。

まず,ShockwaveシリーズをJavaへ移植が公表された。これにより,ユーザーはPlug-inのインストールなしで,Shockwaveムービーを見ることができる。ただし「Plug-in形式の方がパフォーマンスが出しやすいといった利点があるので,Plug-inの開発,配布も継続する」(CTOのNorm Meyrowitz氏)

オーサリング・ソフト「Director 6.0」には,DirectorムービをJavaアプレットとして吐き出す「Xtra」(拡張機能)を追加する。完成は97年内を予定している。「Flash Player Java Edition」の方はすでに完成済みで,専用の「Aftershock Utilitiy」を,10月8日からインターネットで配布し始めた(http://www.macromedia.com/software/flash/)。Aftershock Utilitiyは,Flashムービーを連続GIFアニメーションに変換したり,配布用のHTMLとJava Scriptを自動生成するツール。ユーザーのブラウザー環境を自動関知してムービーを配布できる。

2つ目はFlashに関するアナウンス。まず,FreeHandにFlashムービー生成機能をつけ加える「Animation PowerPack」を発売した。この製品はFreeHandとFlashを1つのパッケージにした上に,FreeHandからFlashムービーを直接吐き出せるXtraを追加している。

さらに,Macromedia社と米RealNetworks社(旧Progressive Networks社)は戦略的提携を発表した。RealNetworks社は同社のインターネット向けマルチメディア環境「RealSystem 5.0」にFlashを追加する。すでにRealSystem 5.0のコンポーネント「RealFlash」として配布が始まっている。

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This page was last updated on Wed, Apr 15, 1998 at 9:15:31 PM.
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