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アドビシステムズは，12月1日から3カ月間，「Adobe PageMaker 6.5J特別提供キャンペーン」としてPhotoshopおよびIllustratorの日本語版ユーザーを対象に，同社のDTPソフト「PageMaker 6.5J」を4万5000円の特別価格で提供する。

これに併せ，97年12月1日から，印刷・出版業界で広く使われている「QuarkXPress」のファイルを同社の「PageMaker」形式に変換するユーティリティー「QuarkXPress Converter 3.0J」の無償配付を，Webサイト（http://www.adobe.co.jp/product/pagemaker/pagemaker.html）で開始した。

QuarkXPress Converter（図）は，QuarkXPress（英語版3.1，3.3，日本語版3.3）で作成したドキュメント・ファイルから，割り付けた画像，フォント属性を含むテキスト，およびそれぞれのレイアウト情報を保持したままPageMaker 6.5J形式に変換できる。

PDF作成やWindows環境へのデータの移植など，現状のPageMakerの長所を活かすのに役立つツールだ。

オリジナルのドキュメント・ファイルと画像ファイルが同一フォルダにあれば，リンク情報も保持される。また，QuarkXPress側で指定した「スタイルシート」（フォントや文字のスタイル，行送りなどを一まとめにした情報）や，「マスターページ」（ドキュメント全体にわたり適用されるページ・テンプレート）といった属性もPageMaker側で対応するものに変換される。なかなか優秀な仕上がりだ。

ただし当然のことながら，両ソフトの仕様は異なるため完全に再現されるわけではない。

例えば，テキストに指定したマニュアル・カーニング（手動の文字詰め）や，「セクション番号」（ドキュメント内任意に指定できるページ番号），PageMakerの限界外の単位（0.1ポイントより小さい刻みのポイント，4ポイントより小さい文字など）といった指定は，継承されないか，近似値に変換されてしまう。