Office 98 for Macの価格は12月中旬時点では未定だが，出荷は「発表後，できるだけ早く」（米Microsoft社Macintosh Business Unit General ManagerのBen Waldman氏）行う。IE 4.0とOutlook Expressに関しては「発表後，即日無償ダウンロード可能にする」（Debra L Weissman氏，Internet Explorer for Macintosh Product Marketing Manager）考えだ。

中核のWord，Excel，PowerPointは全面に書き直し
MSは完成度に自信満々

Office 98 for Macの中核をなすWord 98，Excel 98，PowerPoint 98に関しては「マック向けにコードを全面的に見直した。パフォーマンス面でも機能面でも満足すべき出来に仕上がっている」（Waldman氏）と自信満々。Windows版Officeの次期バージョンに搭載予定の機能や，マック・ユーザー向けにインプリメントした部分が多く含まれており，単純なWindows版Office 97からの移植とはずいぶんと異なるようだ。

ファイル・フォーマットはWindows版と完全に統一されており「Windows版の次期バージョンでも共通のフォーマットを採用する予定。マック・ユーザーはもはやファイル変換で頭を悩ます必要はない」（Waldman氏）。また，インストールはCDから単純にドラッグ・アンド・ドロップするだけ。つまりOfficeのインストールによって「余計な機能拡張や理解しがたいファイルがシステムフォルダにインストールされることはない」（Waldman氏）。必要なライブラリ類はすべてOfficeのアプリケーション・フォルダ内に格納される。

Waldman氏によると，これらは専用の開発チームを組織した成果だ。「約1年前の97年1月にマック用製品チームをWindows版の開発チームから分離した。マック版Officeの開発に際しては，ユーザーの要望を注意深く聞くところから始めた」と説明する。

IE4は新機能を完全にサポート
Outlook Expressは最先端のメーラーへ

Internet Explorer 4.0 for Macintosh（IE4）もかなり完成度の高い製品に仕上がっているようだ。予定通り「Dynamic HTML，Active Channelといった機能を完全にサポートする」（Weissman氏）。バンドルするインターネット・メーラーOutlook Expressとの連携も強化する。さらに，IE4の公開プレビュー版では明らかにしていない機能をいくつか装備する模様だ。

Outlook Expressは最先端のインターネット・メール・クライアントへと進化する。ベースは「Microsoft Internet Mail and News 3.0」だが，IMAPやLDAPといった最新のメール・プロトコルのサポート，HTMLメールのサポートといった大幅な機能アップを果たす。

IE4とOutlook Expressは，Office for Macに含まれるほか，従来通りインターネットから無料でダウンロードできる。独立したパッケージとしても販売される。

また，Appleは1月に発表予定のMac OS 8.1から，IE4を公約通りデフォルト・ブラウザーにする予定だ。