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スリーコムジャパン（http://www.3com.co.jp/）は，同社が製造してきた「x2」規格（56Kbps）のアナログ・モデムを，無償で「V.90」規格に対応させるサービスを98年4月上旬から順次始める。マック版とWindows版を同時にスタートさせる。

「V.90」は56Kbpsのアナログ・モデムの国際標準規格。米3Com社が開発した「x2」と，米Rockwell International社/米Lucent Technology社が開発した「K56flex」規格を統合したものだ。従来の2つの規格には互換性がなかったが，今後はすべての56Kbpsアナログ・モデムがV.90規格に統一される見込み。

本サービスの対象機種は7つあり，機種によってサービスの開始時期が異なる。まず4月上旬に「SP560S」という型番の製品に対応する。続いて4月中旬に「SP560S-ISA」，4月下旬に「SP560V」と「CR560」，6月中旬に「XJ5560J」，「XJ1560J」，「CC1560J」の3機種に対応する計画だ。これらのモデムのユーザーは，専用ソフトを使ってスリーコムのアクセス・ポイントからアップグレード用のプログラムをダウンロードし，自分でV.90に無償アップグレードできる。

アップグレードの手順は以下の通り。

1. Webサイトからアップグレードの申し込み用プログラムをダウンロード
2. インターネットとの接続を切り，申し込み用プログラムを起動
3. ユーザーの氏名や住所，モデムの機種などを入力するフォームが出現
4. フォームを入力後，「OK」ボタンをクリック
5. 自動でスリーコムの専用アクセスポイントへダイアルアップ接続
6. ユーザーのモデムの機種に合致したアップグレード用のプログラムを自動ダウンロード
7. ダウンロード後，再び接続が自動で切れる
8. パソコンからモデム内のフラッシュROMへの書き込みが始まる
9. 書き込み完了後は，x2とV.90の両方式が使えるようになる

アップグレード用のプログラムのダウンロードにかかる時間は1分30秒〜2分程度。それほど長い時間ではないので，今のところ，アクセス・ポイントは東京にある同社のサポート・センターのみに置き，地方からは市外通話で接続させる考えだ。ただし状況を見て，アクセス・ポイントを日本全国の主要都市に広げることも検討すると同社は話している。