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FlashPoint,「Digita」を発表 ディジ・カメ用標準OS目指す [Wednesday, April 22, 1998 松野 浩之=日経MAC] 米FlashPoint Technology社(http://www.flashpnt.com/,以下FlashPoint)は98年4月14日,ディジタル・カメラなどの画像処理機器に特化したOS「Digita」を発表した。CPUに米Motorola社の「MPC823」RISCプロセッサーを採用。米Wind River社が開発キットを提供している。
Digitaの技術は,米Apple Computer社(以下,Apple)の「QuickTime Image Capture(QTIC)」と呼ばれた技術を,FlashPointが買い取り,発展させたもの。QTICはAppleのディジタル・カメラ,「QuickTake」に採用され,同社のイメージ入出力機器の統合環境となることを期待された技術だった。 98年夏には搭載機発表 現在,米Eastman Kodak社,ミノルタ,シャープの3社がディジタル・カメラにDigitaの採用を決めている。製品は98年夏にも発表される見込みだ。FlashPoint社は今後ディジタル・カメラはもちろん,フォト・プリンターやその他のディジタル画像の入出力デバイスに搭載を呼びかけていく。 Digitaはグラフィカル・ユーザー・インタフェース(GUI)を備えている。Digitaを搭載したディジタル・カメラでは,本体の液晶画面を見ながら,分かりやすいGUIの操作環境で画像を編集できる。これまでパソコン上で行っていたテキスト,グラフィックス,サウンドの追加や画像の分類,整理といった編集作業をカメラ本体だけで行える。また将来,Digitaを搭載したフォト・プリンターが発売されると,相互のメーカーや機種を問わず,パソコンを仲介することなく印刷できる。もちろんパソコン上でDigitaの画像データを編集することも可能で,編集アプリケーション「Digita Desktop」も同時に発表された。 ライセンス広め,デファクト狙う メディアは,現在ディジタル・カメラの標準の1つとなりつつあるコンパクト・フラッシュ・メモリー・カードのみをサポートする。FlashPoint社はディジタル画像機器メーカーからの要求があれば,他の記録メディアにも対応する準備はあるという。 Digitaは容易にソフトウエアで機能を追加できる。例えばカメラ内に画像データベースやフォトレタッチ機能を,ユーザーが購入後に追加拡張するといった応用が考えられる。そのための開発ツール「Digita Script」と米Wind River社の「Tornado for Digita」も同時に発表された。また,Digitaにハードウエアを開発するキット「Digita Tools」も提供する。 Digitaは,ディジタル・カメラとその周辺の機器の環境を統一する魅力的なプラットフォームである。しかし,そのためにはさらに多くのメーカーでの採用とカメラ以外の機器への搭載が必要だ。 普及には小型軽量化が課題 デモで公表された試作機(写真)は,ライカ判一眼レフ・カメラより大きい。「パソコンなしで,ディジタル画像を扱える環境」というコンセプトをきょう体内に詰め込んだ結果だ。 現在のディジタル・カメラは,気軽に撮れる小型軽量タイプと,銀塩フィルムに代わりうる高画質タイプに2分されている。 小型軽量タイプを主力ラインナップに据える某メーカーは,「ポケット・サイズのきょう体に納められるようになるまでは,採用は難しい」と,考えている。 一方,高画質タイプのディジタル・カメラは,依然,グラフィックス・ソフトによるレタッチを前提とした画像を取得するものが多い。こちらは,グラフィックス・ソフトのメーカーの参加が,普及のカギになるだろう。 写真1 ・Digitaを説明する米FlashPoint社のマーケティング担当上級副社長Stephen D.Saylor氏 写真2 ・Digita搭載ディジタル・カメラの試作機。PowerBook 2400の半分程度の大きさだ |
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