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米Delta E社（http://www.delta-e.com/）は，カラー・プリンターの正確な色校正を簡単に行えるソフト「Profiler」を開発した。近日中に出荷を開始する。

Profilerはカラー・インクジェット・プリンターやカラー・レーザー・プリンターを対象にした色校正ソフト。対象のプリンターから打ち出したサンプル・プリントを元に色校正を行い，プリンターのCMS（Color Management System＝色管理システム）プロファイルを生成する。対応フォーマットは「Apple ColorSync」（ICC＝International Color Consortium形式）と「Adobe Sep Tables」およびDelta E社の独自形式の3種類。

1分程度（Power Mac 9600/300の場合）で3種類のプロファイルが自動生成される

プリンターのCMSプロファイルを作成するアプリケーション自体は従来もあった。プリンターから打ち出したサンプル・プリントの色を分光光度計で測定した結果を元に，プロファイルを生成する。しかし，従来方式では1回の校正に数百点の測定が必要な上，プロファイルを演算するのに膨大な時間が必要だった。これらを自動化する装置も提案されているが，今度は非常に高価になる。

Profilerのプロファイル生成の手順は従来と同じ。ProfilerはドイツX-Rite社，スイスGretagMacbeth社，ミノルタの分光光度計に対応している。キャリブレーション用の印刷サンプルはEPSファイルとして付属し，Photoshopから印刷して使う（図）。

Profilerが画期的なのは，測定ポイント数をわずか18に減らしたこと。測定後の演算も1分間ほどと非常に高速だ。この結果，プロファイルを作成する手間が従来より大幅に楽になる。

カラー・インクジェットやカラー・レーザー・プリンターは出力が不安定なため，カラー・プルーフ用に使うには，1日に何度か色校正を行う必要がある。しかし，実際は手間がかかりすぎて不可能だった。Profilerはこういった悩みを抱える出力ショップなどの問題を解決する。 　肝心のプロファイルの精度だが「我々の技術は業務用の大判カラー・プロッターで長く実績があり，プロファイルの精度に関しては絶対の自信を持っている」（同社広報担当のJoel Ingulsrud氏）と断言する。基本的にはカラー・インクジェット，カラー・レーザー・プリンターが対象。だが「昇華式熱転写プリンターやピクトログラフィでも使える」（Ingulsrud氏）。

Profilerは，Delta E社が直接販売する予定で，米国での価格はソフト単体で399ドル。日本のユーザーも「Delta E社から直接購入が可能」（Ingulsrud氏）だ。なお同社は日本のディストリビューターと現在交渉中で98年夏ごろまでには代理店を決めたいとしている。