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98年6月10日，米Macromedia社（http://www.macromedia.com/）は米Netscape Communications社（http://www.netscape.com/）に対し，「Macromedia Flash」技術をライセンス供与することで合意した。

これを受け，Netscape社は98年夏に予定しているメンテナンス・リリース以降，すべての「Netscape Navigator」製品に「Shockwave Flash Plugin」をバンドルすることを決めた。また，今後は自社のWebサイト「Netscape Netcenter」で積極的にFlashのアニメーションを使ったり，Macromedia社と共同でオンライン広告やキャンペーンを展開することで，FlashをWebアニメーションの事実上のスタンダードにすべく努力する。

FlashはWeb向けに開発されたアニメーション技術。すべてのコマを画像データとして持たなければならないGIFアニメーションと異なり，形や色や動きだけを記録するベクトル方式を採用しているため，ファイル・サイズを非常に小さくできる。データ転送の負荷が問題となる現在のインターネット環境に適した技術と言えるが，半面，ユーザーが再生するためには専用のプラグイン・ソフトを自力で入手しなければならないのが難点だった。

今後はNetscape Navigatorを入手すると最初からプラグインが入っている。ユーザーは何も意識ぜずにFlashのアニメーションを見られるようになる。

先ごろ，Macromedia社はFlashのファイル・フォーマット（拡張子は「.swf」）を公開し，国際統一規格化を呼びかけたばかり。今回のNetscape社との提携で，同社の戦略にますます拍車がかかりそうだ。