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パブリッシング担当ディレクターに聞く
「iMacはビジネス分野にまで浸透する」

[Monday, July 27, 1998 本誌編集長,林 伸夫=日経MAC]

Jeff Martin氏,
米Apple Computer社
Senior Director,
Worldwide Design & Publishing

「iMacはコンシューマー向けのマシン」。それは正しい。しかしだとしたら,ビジネス・シーンやグラフィックス,デザイン,出版といった「プロ」のマーケットには向かないのだろうか? ある意味でiMacから一番遠そうなデザイン&パブリッシングを担当するAppleのシニアディレクター,Jeff Martin氏に話を聞いた。

●iMacはコンシューマ向けの製品ですね。デザイン&パブリッシングの世界とは無縁なのでは?

とんでもない。iMacはコンシューマーの人たちがとても高度な創造の世界を味わう,素晴らしいプラットフォームです。価格だけで選びたい人もいるかもしれません。でもそういう人は退屈なWindowsマシンを買っていただきましょう(笑)。

しかし,多くの人はインターネットを使って情報発信したがっているし,ビデオをドラッグ・アンド・ドロップで編集したいと思っているのです。Webやディジタル・ビデオ,紙の上での表現などで何か面白いことをしてみたいという人にとって,iMacは素晴らしいパートナーになってくれる。iMacが,これまで表現の道具に恵まれなかった多くの人たちにとって,新たな創造の世界への招待券となるのです。これはすごくエキサイティングなことだと思っています。

もう一方で,コンシューマーばかりか,それを支える大きなビジネス分野で極めて重要な製品になると思っています。233MHzのG3(PowerPC 750)というCPUと十分にチューニングされたハードウエア,100BASE-Tを標準装備した高速のネットワーク・システム,そして,つなぐと機能する正真正銘のプラグ・アンド・プレイのパソコンですから,面倒なことを飛び越えて一気に創造の世界,知的生産の世界に連れていってくれるのがiMacなのです。

物事を深く考えなければいけない仕事をする人にとっても素晴らしい道具になりますよ。Excelで数値分析を行い,ワープロでテキストをまとめ,ディジタル・カメラで取り込んだ映像をPhotoshopで加工し,Webへ持ち込む。こうした一連の作業をこなすのに,iMacは実にスムーズなワークフローを提供してくれます。ちょうどあなたのような,新聞社や雑誌社の記者,編集者の皆さんが使うマシンとしても最適ではないでしょうか。

ディスプレイは精細なドットをクリアに表示してくれますから,文章を編集したり,キャプションを振ったりするには最高。高速のネットワークが備わっていますから,社内の既存のプリンターやサーバーに即つながり,生産性はとても高まります。

もちろん,表紙のグラフィックスを加工するといった仕事には,最高性能のタワー型デスクトップ・マシンを使っていただいたほうがいいのは言うまでもありません。

●確かにおっしゃる通りかもしれません。しかし,ディジタル・ビデオなどの編集をしようにも今のiMacはビデオ入力機能がないではないですか。

もちろん,初代iMacにはそうした機能はついていません。ディジタル・ビデオの入力用にはIEEE 1394(FireWire)端子を第1に考えていますが,現時点ではそれ用のチップが高すぎる。しかし2代目,3代目のiMacはすごく違いますよ。

今,ディジタル・ビデオの世界は音を立てて進化しています。今すぐこの楽しみを手にしたい人はデスクトップ型G3を購入すればいいのです。クリスマスの一家団らんをディジタル・ビデオで撮り,即座にFireWireケーブルで即座にマックに取り込み,さまざまなタイトル文字を入れ,さまざまなエフェクトを合成する。楽しいでしょう? こうした世界は,いずれiMacの世界にもやって来ます。

●日本での戦略は?

今日本を震源に広くアジアに経済危機が広がっています。これを救う1つの道がiMacになると考えています。SOHOやスモール・ビジネスにとってiMacは低価格で高い生産性を約束するマシンです。安いISDNルータを用意するだけで,インターネットに簡単につながります。シンプルな構造ですからメンテナンスも簡単です。社長が直接,システムのことを考えなければならない会社にとってぴったりですね。

大企業でも,先ほど申し上げたようにインターネット・パブリッシング,DTPなどの川上の作業用には最適です。ワープロや表計算,データベースの入力などをしたい用途にはこれまた最適です。実はまだ発表できる段階にまで至っていませんが,日本のマーケットに大きな足跡を記すことになるいくつかの提携,共同プロジェクトが進行中です。秋から来年始めには雑誌でいくつか発表できる段取りとなっています。来年はさらに面白い動きが出てきますから,注目していて下さい。

(聞き手:林 伸夫=本誌編集長)


■このインタビューは98年7月7〜10日に米New York市で開催された「MACWORLD Expo - the Creations World」期間中に行われた。

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This page was last updated on Tue, Aug 25, 1998 at 8:28:48 PM.
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