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SOHO向け高速キャッシュ付き Proxyサーバー・ソフト「WebDoubler」 [Friday, July 17, 1998 シリコンバレー支局,改井 満=日経MAC] Mac OS 8標準のWebサーバー・ソフト「Web共有」のオリジナル開発元として知られる米Maxum Development社(http://www.maxum.com/)は,小規模オフィスや学級などを対象にしたゲートウエイ・ソフト「WebDoubler」を開発中だ。98年7月15日にβ版を同社のWebサイトで配布し始めた。98年秋口には製品版を教育市場向けには600ドル台,一般には800ドル台で出荷する予定である。 WebDobulerはProxy(代理応答)サーバーの1種だが,キャッシュ・システムを備えているのが特徴。ユーザーのLANが比較的遅い回線でインターネットに接続されている場合でも,Proxyサーバーのキャッシュを使って,あたかも高速回線に接続されているのように情報へアクセスできる。 「グループが小規模になるほど,同一の情報へのアクセスが多くなる。それにはキャッシュが有効だ」(Maxum社のJohn O'Fallon社長=写真)。Proxy機能を持つMac OS用ゲートウエイ・ソフトとしては英Vicom Technology社(http://www.vicomtech.com/)の「VICOM Internet Gateway」が有名だが,Maxumはこのキャッシュ・システムを売り物に,市場に参入する。 キャッシュ・システムは米ClearWay Technologies社(http://www.clearway.com/)が開発したものを採用した。キャッシュ情報は複数のハード・ディスクに分散して格納でき,数GBなら楽に扱えるという。さらに,上流にWebDoublerが設置されていれば,そのキャッシュと連携させることも可能だ。 同社はMACWORLD Expo/New York会場で,同製品のデモを行った。PowerBook G3にWebDoublerをインストールして,2台のデスクトップ機をクライアントにして実演。一方のクライアントで時間をかけて読み込んだページを他方のマックで一瞬にして表示させ,キャッシュの有効性をアピールした。
PICSフィルタリングが可能 Maxum社は,教育市場を重要視しており,WebDoublerにコンテンツ・フィルタリング機能を装備した。フィルタリングにはWorld Wide Web Consortium(W3C)が策定した規格「PICS」(Platform for Internet Content Selection,http://www.w3.org/PICS/)を利用する。フィルタリングのルールは,ネットワーク・アドミニストレーターがWebブラウザーを使って行う。 またSecurity Socket Layer(SSL)をサポートしている点も見逃せない。SSLサーバーに接続する機会の多い企業でも使える。 キャッシュやPICSフィルタリング,HTTPサポートなどの基本機能はすべてプラグイン方式を採用しているので,規格が新しくなった場合は,プラグインだけをバージョンアップして対応できるように設計されている。もちろん機能の追加もプラグインで行い,同社は早くも1.1版でユーザー認証が行えるSocksをサポートする計画である。キャッシングについても,夜間に指定したサイトを巡回して,あらかじめ最新情報をキャッシュから読み出せるようにする機能を追加することも検討している。
非ルーター・ユーザーには WebDoublerはユーザーのLANとインターネット側に別個のIPアドレスを持つ必要があるので,マルチホーミング機能を備えたOpen Transport 1.3以降の環境で動作する。またキャッシュ管理などの負荷が通常のゲートウエイ・ソフトに比べて高いので,Maxum社では最低でもG3マシンでの運用を推奨している。 またWebDoublerはEthernetでルーターに接続されたマック上で動作する。シリアル・ポートに接続されたモデムやISDNターミナル・アダプターでインターネットに接続している場合には使えない。このため,Maxum社はそうしたシリアル接続機器メーカーにWebDoublerのシリアル版を提供し,同梱供給してもらうことを検討しているという。 |
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