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マシン単位で気軽にファイアウオール
[Wednesday, August 12, 1998 シリコンバレー支局,改井 満=日経MAC]

米Open Door Networks社は98年8月7日,マックで動作するファイアウオール・ソフト「DoorStop」のβ版配布を開始した(http://www.opendoor.com/doorstop/)。

DoorStopはIPアドレスの範囲と各種のインターネット・プロトコルを個別にアクセス管理できるのが特徴。半面,LANとインターネット間でのIPアドレス変換機能はない。また,特定ディレクトリー(フォルダ)のアクセス権を管理するわけでもない。TCP/IPソケット・レベルでの制御を行うファイアウオールに特化したソフトである。既存のサーバーが持つアクセス権と上手に組み合わせて使うソフトなのだ。

AppleShare IPやMac OS 8.x標準の「Web共有」などのインターネット・サーバーでは,Mac OSの「利用者 & グループ」を使ってアクセス権制御を行う。しかし,ユーザーやサービスが増えてくると,利用者やグループの設定,管理が面倒になる。アクセスする側にしても,Webにアクセスするときに,ログイン名やパスワードを入力する手間を省きたいところ。また,マック用のWebサーバー・ソフトの定番「WebSTAR」にはIPレンジでアクセス権を管理する「保護領域」機能があるものの,設定は習熟が必要だ。そうしたときに威力を発揮するのが,DoorStopである。

DoorStopは機能拡張ファイルと管理用アプリケーション「DoorStop Admin」(図1)で構成する。設定はマニュアルを特に読まなくても行えるほど簡単。試しにWebサーバーとしてはアクセス管理ができない「Microsoft Internet Expolorer」付属の「Personal Web Server」(FTPサーバーは「利用者 & グループ」で設定可能)を使って社内ファイアウオールを作ってみたが,あっけないほど簡単に動作した。

DoorStop Adminで,「Filter」と呼ばれるIPレンジとプロトコルのセットを作っていけばよい。特定のIPレンジの管理にはワイルドカードも使える(図2)。また図2中の「Find」ボタンを押せば,ドメイン名からIPアドレスを調べて「Filter」に自動入力してくれる支援機能もあり,使い勝手はなかなか高い。気に入ったのはチェック機能。IPアドレスとプロトコルを指定すると,複数のフィルターの論理演算を行い,アクセス権の有無を確認できる。フィルターのセットが多くなったときに重宝する。

DoorStopはMac OS 8.1のOpen Transport 1.3以上で動作する。OT 1.3のシングルリンク・マルチホーミング(1つのEhternetポートに複数のIPアドレスを持たせる)機能にも対応している。同一マシン上で別のIPアドレスでサーバーが運用されている場合でも,DoorStopはサーバー・アドレスごとにアクセス権を設定できる。

製品化は98年9月の予定で,価格は未定。安価ならワークグループのサーバーを水際でアクセス制御できる便利なツールとして普及しそう。

なお,開発元のOpen Door Networksは既存の「AppleShare 4.2」やMac OS標準の「ファイル共有」など,AppleTalkでしか接続できないファイル・サーバーをTCP/IPで接続可能にするソフト「ShareWay IP」(本誌97年12月号27ページ参照)で知られるようになったディベロッパーである。

●図1 DoorStop Adminの画面,プロトコルごとに設定アドレスが表示される

●図2 Filterの設定。IPレンジを指定し,プロトコルと許可/不許可を指定する。マルチホーミングの場合はサーバー・アドレスがポップアップ・メニューに変化する

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