売り切れ店続出のiMac販売帳 大阪の5店舗は完売。iMac人気は本物
[Sunday, August 30, 1998 佐藤 千秋=日経MAC]
日本橋=大阪(29日,午後9時)
iMac販売初日,本誌が取材したニノミヤPC X town Mac館,同PC X town 日本橋店,T・ZONE 大阪アップル館,ソフマップ大阪8号店Mac Collection2,J&Pテクノランドの5店舗は,店頭在庫を売り切った。店内には,まだiMacの箱が積まれているところもあるが,発送希望者や後日引き取りに来る売約済みのものだ。
売り場に暫定的に置かれた,配送分のiMac。箱には売約済みを示す札が貼ってあった(ニノミヤPC X town Mac館)
他の店舗では店頭在庫が残っているが,日本橋全体でもわずかな量でしかない。編集部推定では,29日だけで上記の5店舗合わせて1200台ほど売れたようだ。
販売開始2日目の30日(日曜日)に販売する在庫を倉庫から店内に運びこむスタッフ。しかし,その数はあまり多くないようだ(ニノミヤPC X town Mac館)
iMacの販売価格は,どの販売店も一様に,アップルコンピュータが発表した希望小売価格の17万8000円だった。また,各販売店とも購入価格に応じたポイントで事実上値引きする制度(ポイントカード)を持っているが,iMacは対象外のため,まったくの同一価格という珍しいものだった。iMacは最近ではきわめて難しい一物一価を実現した製品である。
アップルコンピュータの最後の調整にかかった努力は相当のものであっただろう。
各店舗は,本日の販売台数をまとめて,報告書をアップルコンピュータに提出し,次回入荷を待つ。しかし,29日から改めて開始した「アップルコンピュータ公認」の予約分に相当数の新入荷品が当てられることになり,1週間から2週間は品切れの状態が続きそう。
5店舗いずれの店長も,「iMacの人気はしばらく持続しそうだ。さらにプリンターなどの周辺機器が出荷されれば,さらに販売台数は伸びる」と見ている。9月以降に順次発売されるUSB対応品を楽しみにしている。
MacMastersながら,29日にiMacを販売できなかった販売店は,同製品に関する問い合わせに対して,入荷未定を告げていた。なかには親切にも取り扱い5店舗を案内している販売店もあった。
アップルコンピュータは,iMacの取扱店を300店に増やすと発表している。これまでマックの拡販に努力してきたすべての店には,早くiMacを解放し,地方のユーザーにも手に入りやすい体制を一日でも早く確立してもらいたいものだ。東北地方で4店舗,東海地方で5店舗,中国地方で7店舗,四国に至っては2店舗のみというお寒い状況では,iMacを欲しいと思っているコンシューマーに広くアプローチすることは不可能だ。iMacにコミットを約束しているジャストシステムの社員はどこでiMacを手に入れればいいのだろうか。
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