島村楽器はiMacをどう販売したか? 東京・新宿店の模様をライブリポート
[Saturday, August 29, 1998 松野 浩之=日経MAC]
アップル公認のiMacデモ販売店の多くは,これまでもマックを販売してきたパソコン店が多い。その中で異色の存在はやはり島村楽器だ。島村楽器にはアップルの思惑通り,これまでパソコン・ショップに寄り付かなかったようなユーザーが訪れたのだろうか? iMac販売初日に東京・新宿の島村楽器新宿PePe店の様子を見て来た。
98年8月29日のiMac発売日,島村楽器新宿PePe店は,午後3時の販売開始を待って抽選した当選者に対してiMacを販売した。本店の入荷台数は19台,これに対して100人近くのユーザーが集まった。
本誌では,その中の29人に対して「現在使用しているパソコンは何か」という質問を行った。「これまではWindowsを使用していた」あるいは「パソコンは初めて買う」という答えをした人は14人。結局購入希望者の50%近くが新規マック・ユーザーということになる。とりあえず初日は「島村楽器と提携することにより,新しいユーザー層を開拓したい」というアップルの思惑通りの結果となった。
秋葉原をはじめとするパソコン専門店とは明らかに違うiMacのたたずまいをかもしだしている。
島村楽器は,iMacの発売日である8月29日の午後3時から午後3時30分までの間に抽選券を配布した。100人近くのユーザーが,集まった。
午後3時30分,いよいよ抽選会が始まった。店長自ら,抽選箱を抱える。19台のiMacに対して100人近くの購入希望者。5倍以上の倍率だ。1枚抽選券が引かれるごとに,ユーザーは一喜一憂する。
抽選にはずれた人に対しては,iMacの予約をその場で受け付け。およそ1〜2週間後には販売できるという。はずれてしまったおわびとして,記念品のTシャツが配られた。受注後2,3日後にはシンガポール工場から届くと期待していたユーザーは落胆していた。
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