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米Connectix社（http://www.connectix.com/）が「RAM Doubler 8」，「Virtual PC 2.0 with Windows 98」と，あいついで日本語版の新製品を出荷する。

RAM Doubler 8は，Mac OSが標準で持つ仮想記憶よりインテリジェントな環境を提供するユーティリティー。アプリの未使用メモリーを他のアプリに割り当てたり，メモリーの未使用部分を圧縮するなどして，高速な仮想記憶を実現する。メモリーを最大3倍にまで拡張できる。Mac OS 8.xにも対応する。98年10月15日発売予定で，価格は9800円。

Virtual PC 2.0 with Windows 98は，マック上でWindows環境を構築するPCエミュレーター。Windows 98を同梱する。発売時期などは未定だが，11月ごろ発売の予定だ。なお，これらの日本での販売はシステムソフト（http://www.systemsoft.co.jp/），とメディアヴィジョン（http://www.mvi.co.jp/）が担当する。

今回，これらの製品の特徴をConnectix社Product ManagerのTaran Reese氏に話を聞いた。

●RAM Doubler 8ですが，どんな機能が新しくなったのですか

まず，互換性です。Mac OS 8.1で使用できますし，近日出荷予定のMac OS 8.5でも動作します。次に，メモリーがどのように使用されているかなどの情報をより詳しく表示可能となりました。アプリが起動しているときに，メモリーのうち圧縮されている部分やハード・ディスクに一時保存されている部分が何パーセントあるのかなどが分かります（図1）。上級者向けの機能として，メモリー圧縮の頻度などの表示や，ディスク・アクセス時にマークを点滅させるなどの機能が加わっています。このほか，「Microsoft Office 98」が高速に動作するように最適化しています。

「RAM Doubler 8」では
メモリー使用状況をより詳しく表示するようになった

●メモリーの使用状況を表示するなど，上級者向けの機能が追加されているようですが

最初に断っておきますが，RAM Doubler 8は上級者向けのツールではありません。インストールは数秒で終了するなど，簡単に使用できるツールです。初級者から上級者までを対象にしています。ただし，ユーザーからの問い合わせに，RAM Doubler の仕組みはどうなっているのか，Mac OS標準の仮想記憶とどこが違うのか，といった質問が非常に多かった。それの答えとして，これらのメモリー使用状況表示などの機能を追加したわけです。

●Office 98に最適化というのは，どういう意味なのでしょうか

この部分は，米Microsoft社のOffice 98開発チームと共同で開発しました。Office 98は，Word，Excel，PowerPointといった3つのソフトを同時に起動し，切り替えて使うケースが多いようです。さらにOffice 98は，図版作成などの各種操作時には，細かなモジュールやライブラリーなどがたくさん起動しています。これら，アプリや細かなモジュールの起動や切り替えが高速に行われるように，最適化しました。

●Virtual PCはWindows 98が標準添付する以外に新しくなる点はあるのでしょうか

この製品のVirtual PCのバージョンは，「2.1.1」です（図2）。従来と比較し，エミュレーション部分のエンジンは変わっていない，つまり速度的な改良は行っていませんが，その他の機能をいくつか改善しています。

まず，ゲーム・ユーザーのため，3Dアクセラレーターの「VooDoo 2」に対応しました。また，ビジネス・ユーザーのため，複数のイーサネット・カードに対応しました。複数のカードを利用している場合，どれを使用するかをVirtual PCの初期設定で選択できます。この時，カードを1枚Virtual PC専用で使うと，ネットワークへのアクセスが高速になります。

さらにiMacユーザーのため，USBをサポートしました。ただし，USB機器を使用するには，マック用のドライバーが必要になります。Windows向けUSB機器をそのままiMac＋Virtual PCの環境に接続して使用できるわけではありません。このほか，Windows NTの動作がより安定するようになります。

Virtual PC 2.0 with Windows 98」は
Windows 98環境をマック上に構築する