入荷後即売り切れの人気が続くiMac 今週末に予約しても最低1週間待ち
[Saturday, September 12, 1998 山田 剛良=日経MAC]
8月29日に日本でも発売されたアップルコンピュータの新製品「iMac」。発売後わずか2日間で,店頭だけで8000台以上を売る大ヒット商品になった。一般週刊誌や女性誌の報道,テレビ/ラジオでのコマーシャルが続くなかで,その人気は衰えるどころか,ますます高まる勢いだ。初期入荷分を売り切った販売店は,その後,予約販売に切り替え,殺到するユーザーの注文を受け付けている。「連日のように1日に10台近く予約が入る。需要に供給が全然追いついていない」(秋葉原の販売店)とうれしい悲鳴をあげる。
8月29日の発売以来,約2週間が過ぎた。現状のiMacの品不足は深刻だ。iMacの公認販売店は,東京・秋葉原に9店舗,大阪・日本橋に5店舗あるが,そのすべての店舗で「9月1日以降,店頭在庫はゼロ」という状態が続いている。
日経MACが行った独自調査によると,12日にはほぼすべての販売店で数10台から数100台のiMacが新たに入荷する模様。だがすべてが予約分に回される見込みである。当日,店頭で購入し持ち帰るのは難しく,予約するしかない。気になる納期だが秋葉原の店では1週間,日本橋では2週間前後と答える店が多かった。いずれもアップルからの話として秋葉原の販売店は「この週末の発注分は1週間程度で出荷できると聞いている」というのに対し,日本橋の販売店は「9月中にはバックオーダーを消化できる見込みと聞いた」と微妙に食い違いを見せる。
また,9月に入ってからiMacの追加入荷があったのは各店1回かせいぜい2回に過ぎない。まったく入荷がなかった店もある。台数は多い店でも200台,少ない店だと十数台。いったん売り切れになった後,この2週間に実際に顧客の手に渡ったのは,秋葉原と日本橋を合わせても1000台にはるかに満たない数だったようだ。
一方,バックオーダーは確実に増加しつつある。いくつかの販売店では前金を取った上の「予約販売」を実施している。それでも多い店舗では,1日10台前後予約を取っている。これらの多くはまだユーザーの手元に届いていない。バックオーダーは9月11日現在,秋葉原,日本橋エリアだけで合計1000台以上に達している模様だ。
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