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米Apple Schiller副社長の基調講演
アップル再生を力強く宣言

[Friday, October 2, 1998 WORLD PC EXPO会場発,田村 嘉麿=日経MAC]

10月2日午後1時から行われた米Apple Computer社による基調講演「Macintosh進化のパラダイム」で,ワールドワイドプロダクトマーケティング担当副社長Phil Schiller氏は好調な業績を背景に力強く「アップルは再生した」と宣言した。続いて登場間近の次期「Mac OS 8.5」の新機能を日本語版でもデモした。自然語でローカル・ディスクからインターネットまで情報ソースを気にすることなく検索できる「Sherlock」や,OSとさまざまなアプリケーションを緊密な連携をさせながら自動処理を行うマクロ言語「AppleScript」などの先進機能を話題の中心にすえた。

98年7月米国で開催された「MACWORLD Expo/New York」でSteve Jobs暫定CEO(最高経営責任者)が行った基調講演や,同じく9月の「Seybold Seminars San Francisco 98」基調講演の内容を再構成した印象が強いが,PowerBook G3 Series用のDVD装置の日本出荷時期など,いくつか新しい発言もあった。

会場は満員

1100人収用の会場は満員。まずSchiller副社長は「WOLD PC EXPOというPCのEXPOの中で,こんなにも大勢の人がアップルの講演に来てくれた。来年からはWORLD MAC EXPOと呼びませんか?」と切り出し,会場の笑いを誘った。その中でアップルがいかに立ち直り,そしてこの先アップルはどのような道を進んでいくのか話を進めた。

好調な業績と製品戦略語る

Schiller副社長はまず,同社98会計年度の第1四半期(97年10月)以降,3四半期連続で黒字を計上したと具体的数字を挙げ,再生が順調に進んでいることを強調した。全世界で繰り広げているキャンペーン「Think different.」の成功,(北米では)Webでマックを購入できる「The Apple Store」によってアップルのWebサイトに1日14万人の訪問者があると話を進めた。しかし,日本向けのApple Store計画については一切語らなかった。

次に製品戦略に話題を向け,プロダクト・ラインをプロ向けのデスクトップ「Power Macintosh G3」とポータブル「PowerBook G3 Series」,コンシューマー向けのデスクトップ「iMac」とポータブルに整理すると,これまでの発言を再確認した。そして「今後ハイエンドといえど,価格が1万ドルといった高価な製品には決してしない」と発言した。またPowerBook G3 Seriesには「99年初めには日本語版にもDVDビデオ再生機能を持つプレーヤーを組み込む」と初めて明らかにした。ただ最後に残るコンシューマー向けポータブル機については「99年初め」としか述べなかった。

ハイライトはSherlockとAppleScript

講演のハイライトとなったのが,10月に米国で出荷される次期Mac OS 8.5。基調講演では最大の新機能「Sherlock」を日本語版で紹介した。これは従来の単語ベースの検索をはるかにしのぐ強力な仕組みで,デモでは「運転免許の更新はどうやるのか?」と日本語で入力してinfoseek,Altavista,Lycos,Exciteのインターネット上の有力検索サイトから,優先度の高い順に情報を引き出してみせた。

このほかのデモは英語版を使って行われたが,注目を集めたのがMac OSのマクロ言語「AppleScript」。テキストやディジタル写真を特定のフォルダに入れるだけでテキストのスタイルが整えられ,写真が合成されて,ページ・レイアウト・ソフト上で文字や写真を組み合わせたDTPデータが出来上がる。さらに,DTPデータを基にWebページに変換するまでをAppleScriptで自動処理してみせた。

このほか,Mac OS 8.5で劇的に改善された100BASE-T Ethernetネットワーク性能やカラー・マネジメント・システム「ColorSync」(カラー・シンク)の機能向上などをプレゼンテーションした。

Schiller氏は,今,日本でも大人気のiMacが,世界のマック用ソフト・ベンダー呼び戻しに絶大な効果を上げたことを力説し,最後には「これからは成長の時期」だと締めくくった。

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This page was last updated on Wed, Oct 21, 1998 at 21:15:37.
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