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Steve Jobs氏の基調講演にも登場した米Macromedia社（http://www.macromedia.com/）のノンリニア・ディジタル・ビデオ編集ソフト「Final Cut」が，NAB98の会場でこっそりプレビュー公開を行っている。会場は，Sands Expo Center内のプライベート・スイートで，展示会の参加各社が，物置やミーティング・ルームに使っている区画の1つ。

Final Cutは「Adobe Premiere」に対抗するべくMacromediaが3年ほど前から開発中のソフト。多くの機能が，QuickTime 3.0をベースにしており，QT3のリリースの遅れに伴い，出荷が延び延びになっていた。今回のNAB98でも正式発表はされていない。

デモ担当者によると，Final Cutの出荷は「98年夏」。Power Mac版とWindows NT版が同時に出荷される。現在はα版の最終段階にあり，2週間以内にβテストを開始する予定だという。

Premiereとの比較を聞くと「機能的にはPremiereよりはるかに上。Avid Media Composerに近い機能を目指している」という答え。編集作業だけでなく合成や映像の加工まで，1本で済ませるソフトを目指しているようだ。多くのエフェクト機能を標準で備えるうえ，「After Effect」用のプラグインが利用できるし，ユーザーがエフェクトを自分で定義するツールも備えている。

場所こそ分かりにくいものの，デモにはだれでも参加できる。しかし「まだ記者発表前の段階で，今後画面デザインを変更する可能性もある」という理由で，画面の撮影は断られてしまった。