コマーシャル・パブリッシング部門大賞 海遊館ポスター(ウミガメ,ほか3点)
[Friday, September 18, 1998]
一連の作品は,大阪にある海遊館という水族館のイメージ・ポスターのシリーズである。駅貼り(B3判)と車内吊りのポスター(B1判)の2種類のサイズがあり,いずれも海遊館の生き物を親しみやすく分かりやすく伝え,海遊館の認知度を高めることを狙いとしている。
作品では,生き物が擬人化され,誰もが共感できるような形で表わされている。例えば,「ウミガメ」では親ガメが子ガメを背負ってのお出掛けの最中。「まんぼう」は,鳥が止まっていても,気付かずに,のほほんと昼寝をしている。「ジンベエザメ」は,小さな魚と対比することにより,悠々と泳ぐジンベエザメのおおらかさを表わしているが,不思議と恐い感じではなく,楽しげな雰囲気が伝わってくる。
制作者の板倉忠則さんは,ディジタルのテクニックを使いながら,いかにディジタル表現らしくない仕上がりになるかを期待して,創作したそうだ。100%ディジタルで制作でありながら,プリミティブな手法のような質感となるよう,印刷の仕上がりにも,こだわった。
板倉デザイン研究所
板倉 忠則,1944年生まれ。株式会社板倉デザイン研究所代表取締役,日本グラフィックデザイナー協会会員,日本タイポグラフィー協会会員。主な受賞歴,85・86年 NYアートディレクションマガジン/CREATIVITY賞受賞,第28回全国カタログ・ポスター展/ポスター部門日本商工会議所会頭賞受賞,ニューヨークアートディレクターズクラブ国際展入選。主な仕事,サントリービール"ビターズ"パッケージデザイン,大阪コレクションポスター,大阪都市工学情報センター (CITE)シンボルマーク,クリスタ長堀V.I.デザイン,海遊館ポスター。
使用したハード/ソフト
Power Macintosh 9500/120
Adobe Illustrator 5.5J
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