インテルIndeo(TM)ビデオR3.2アップデート -- V3.22.01.44 マイクロソフトVideo for Windows 1.1d(英語版) 1994年11月1日 このソフトウェアアップデートは既存のIndeo(TM)ビデオドライバを拡 張するものです。インテル社製マイクロプロセッサ搭載のPC上で、マ イクロソフト社のVideo for Windows*バージョン1.1dを使い、ビデオの 圧縮・編集・再生を行うための最新の技術を提供します。 Indeoビデオ技術には、インテル社のSmart Video Recorder(ISVR)や VideoCharger 98、そして日本では未発売のISVR Proなどのボードを用 いた1ステップでのビデオキャプチャー&圧縮機能があります。もちろ ん、PC上でソフトウェアのみでビデオを圧縮・伸長(再生)すること が可能です。 ISVR Proは、ビデオカメラ、ビデオデッキ、レーザーディスクなどから Indeoビデオをキャプチャーすることができます。NTSCまたはPALフォー マットファイルを320×240、240×180、160×120の解像度で最大30フレ ーム/秒(fps)でリアルタイム圧縮することができます。 さらに、Indeoビデオ技術の特徴の1つであるスケーラビリティにより、 再生時のフレームレートがPCの性能に応じて自動的に調整されます。 これによって、どのPentium(TM)またはIntel486(TM)プロセッサ搭載の PCでもIndeoビデオファイルを再生することができます。 Readme.txtの内容: ------------------- * 改善点 * Indeoビデオドライバ * マイクロソフト社のVfWアップデートとの相違点 * System.iniファイルの設定 * AVIファイル編集プログラム * 使用上の注意 * 必要なソフトウェア環境 * 推奨システム * アップデート * マイクロソフト社のVfW1.1dのためのReadme.txt(参考訳) 改善点: -------- このIndeoビデオR3.2ドライバのバージョンは、IndeoビデオR3.1および Video for Windows V1.1dに対するアップデートで、改善点は次の通り です。 * 画質の向上。ほとんどのシーケンス、特に135KB/秒以上のデ  ータレートで細部がより鮮明に再現される。 * 低データレートでの再生性能の向上。 * 16ビットモードでの画質および再生性能の向上。 * 低データレートでのオーディオ再生向上。 * 最大640×480のサイズまで、縦横4ピクセルずつの増減によ  るサイズ変更が可能。 * ソフトウェア圧縮性能の改善(Pentiumプロセッサシステムで  1フレームの圧縮に2-5秒)。 * ビデオ再生ボタンをクリックしてから再生開始までにかかる  時間の短縮。 V3.22.01.30からの改善点: 1)アクティブパレットサポート時の色のシフトを解消 2)ビデオをバックグラウンドに置いたときのパレットのフラッシュを解  消 3)サイズ変更時の4の倍数以外の指定を自動的に訂正  (例:321x241を指定すると320x240となる) 4)メモリーが不十分な場合に起こり得る一般保護違反を回避 5)新しいRawドライバにより、Adobe Premiere*での再生の問題を解決 V3.22.01.43からの改善点: 1)ファイル圧縮時、浮動小数点ライブラリを正常に終了しない場合に起  こり得る問題を回避 Indeoビデオドライバ: --------------------- Indeo(TM) Video R3.2 -- V3.22.01.44は、新しいIndeoビデオR3.2ソフ トウェアコーデックで、インテル社製マイク ロプロセッサ搭載のPC上で最高品質のビデ オ再生を可能にします。 [ファイル名:ir32.dll] Indeo(TM) Video Raw --- V1.10.1.6は最新のraw/YVU9コーデックです。 [ファイル名:iyvu9.dll] Indeo(TM) Video R2.1 -- V2.17.003は伸長のみを行います。これは、 古いR2.1コーデックで作成されたファイルを 再生するためのものです。 [ファイル名:ir21.dll] マイクロソフト社のVfWアップデートとの相違点: --------------------------------------------- このアップデートをインストールするためのセットアップユーティリテ ィは、マイクロソフト社のランタイム版のセットアップユーティリティ を改造したものです。このプログラムに更に手を加えることもできます。 マイクロソフト社のセットアッププログラムは、Video for Windows デ ベロップメントキット Version 1.1に付属しています。 このアップデートでは、インテルおよびインテル以外のすべてのコーデ ックがインストールされます。マイクロソフト社から提供されている最 新の英語版ランタイムとの相違点を下記に列挙します。 1. R3.2 V3.22.1.43ではなく、最新のV3.22.1.44をインストールします。 2. Rawドライバがアップデートされています。 3. ir30.dllがインストールされます。詳細は次のセクションをご覧く  ださい。 4. R2.1ドライバはir21.dllに名称変更になりました。 5. readme.txtとcopyrite.txtファイルが追加されました。配布にあた  ってこのreadme.txtを削除しても構いません。 6. このアップデートの全ファイルを圧縮しない状態で3.5インチのディ  スクに収めることはできません。 System.iniファイルの設定: -------------------------- セットアッププログラムにより、最新のVideo for Windows ランタイム とIndeoビデオドライバがインストールされます。Indeoビデオドライバ としてsystem.iniファイルに次のようなエントリが設定されます。 [drivers] VIDC.RT21=ir21.dll VIDC.YVU9=iyvu9.dll VIDC.IV31=ir32.dll VIDC.IV32=ir32.dll 以前のIndeoビデオR3.1のときの推奨system.iniエントリは次のような ものでした。 [drivers] VIDC.RT21=indeov.drv VIDC.YVU9=indeov.drv VIDC.IV31=indeov.drv indeov.drvは「傘」のようなドライバで、indeo.iniというテキストフ ァイルを用いて各Indeoビデオドライバに振り分けるようになっていま した。indeo.iniファイルの内容を以下に示します。 [GLOBAL] DRIVERS=IV31,RT21,YVU9 [IV31] DEC=ir30.dll [RT21] DEC=ir21_r.dll [YVU9] DEC=ir21_r.dll Indeov.drvとindeo.iniは必要ではなくなったので、削除しても構いま せん。ただし、古いIndeoビデオドライバをインストールするアプリケ ーションでは、indeov.drvとindeo.iniを使う可能性もないとは言えま せん。最新のIndeoビデオドライバの名称がir30.dllからir32.dllに変 わったので、IV31ファイルが最新のドライバにアクセスできないという こともあり得ます。この問題を避けるために、このセットアッププログ ラムでは最新のir32.dllと同一ファイルのコピーをir30.dllとしてイン ストールします。ir30.dllファイルは今後使われないと思われますが、 万一他のセットアッププログラムがsystem.iniエントリをindeov.drvを 参照するように書き換えると、ir30.dllファイルが必要になります。 AVIファイル編集プログラム: --------------------------- (AVIファイルエディタ開発者の方へ) 不要な再圧縮を避けるために、IV31とIV32ビデオフォーマットは同じも のとして扱ってください。これにより、編集操作にかかる時間が短縮さ れ、ビデオ画質も劣化しません。ビデオエディタが編集済みAVIファイ ルを保存する際に、元のフレームのビデオフォーマットとターゲットと して選ばれたビデオフォーマットとを比較します。一般に、ターゲット フォーマットでないすべてのフレームが再圧縮されます。もしあるクリ ップがIV31とIV32のフレームを含み、出力フォーマットがIV32の場合は、 IV31フレームを最圧縮する必要はありません。IndeoビデオR3.2コーデ ックはどちらのビデオフォーマットでも再生します。 使用上の注意: -------------- 1)新しいIndeoビデオR3.2ドライバは、古いR3.0およびR3.1ドライバで 圧縮されたAVIファイルを再生します。ただし、R3.2のソフトウェア エンコーダで作成されたAVIファイルはR3.0やR3.1のドライバで再生 することはできません。マイクロソフト社のメディアプレーヤーは、 "Video not available, cannot find 'vidc.iv32' decompressor"と いうエラーメッセージを表示します。 2)R2.1ドライバはコントロールパネルでの設定ダイアログボックスを表 示しません。 必要なソフトウェア環境: ------------------------ * Video for Windows V1.1d * Windows 3.1 推奨システム: -------------- 最高の品質で再生を行うためには、次のようなシステム構成を推奨しま す。 * Intel Pentiumプロセッサ * システムメモリー 12MB以上 * DCI対応ドライバ付きPCIバス用グラフィックスコントローラ * SCSIまたは拡張IDEハードディスクドライブ フレームレートを重視する場合は、グラフィックスカードを8ビットカ ラーモードに設定してください。画像品質を重視する場合は、24ビッ トカラーモードに設定してください。 アップデート: -------------- 新しいIndeoビデオドライバがリリースされた場合には、NIFTY-Serveの インテルフォーラムにアップロードします。 マイクロソフト社のVfW1.1dのためのReadme.txt ------------------------------------------- 1994年9月29日 Video for Windows の開発者の皆様へ: Video for Windows 1.1dのランタイムを同封いたしました。このリリー スでは、パレットサポートの改善やDisplay Control Interface(DCI)の サポートなど、皆様からご要望のあったいくつかの重要な拡張がなされ ております。 変更のあったファイルは以下の通りです。 ファイル名 変更点 AVIAP.DLL アプリケーションのpre-rollおよびpost-rollサポートの追加 DCISVGA.DRV S3/Cirrus Logic社ディスプレイカード用のDCIプロバイダ DVA.386 DCIサポートの追加 ICCVID.DRV Cinepakコーデック:パレットサポート追加 IMAADPCM.ACCM IMA ADPCMコーデック:正式なフォーマット仕様に完 全に準拠するよう圧縮アルゴリズムを変更 IR32.DLL Indeoコーデック:R3.2アップデート、パレットサポート追加 MSVIDEO.DLL パレットおよびDCIサポートの追加 MSVIDEO.NT Windows NT 3.5アップデート、16ビットキャプチャーサポート OLE2DISP.DLL 現在のOLEのリリースへのアップデート OLE2NLS.DLL 現在のOLEのリリースへのアップデート SETUP.INF 新しいファイルサイズ、バージョン、日付への変更 STDOLE.TLB OLEファイル TYPELIB.DLL 現在のOLEのリリースへのアップデート パレットサポート Video for Windowsは、8ビット表示モードでの再生にアプリケーション が特定のパレットを使うことを認めてきました。ところが、コーデック はこのパレットの要求について関知せず、コーデック独自の標準パレッ トにディザし、その後でVideo for Windowsが要求されるカラーパレッ トに更にディザしていたため、ビデオの画質が落ちていました。 この問題は、新しいMSVIDEO.DLLと、CinepakとIndeoコーデックによっ て解決されました。これらのコーデックは要求されたパレットに直接伸 長することができます。コーデックに対し、次のMCIコマンドを発行す ることで使用するパレットを指定できます。 SETVIDEO PALETTE HANDLE TO または REALIZE BACKGROUND これらのコマンドについて詳しくはVideo for Windows 1.1のドキュメ ントをご覧ください。 DCIサポート DCIはVideo for Windowsがディスプレイカードの拡張機能を利用できる ようにするものです。S3, Cirrus Logic, およびその他のチップセット を使ったディスプレイカードでは、より速くてスムーズなビデオ再生が できます。Video for Windowsはまた、DCI対応のすべてのディスプレイ カードをサポートします。さらに、表示ウィンドウサイズを変更したり 他のアプリケーションに貼りつけたビデオの再生パフォーマンスが飛躍 的に向上します。 API変更についての詳細情報は、Video for Windows SDKのDEV_KIT.TXT にリストされている"New Performance APIs"を参照してください。この SDKは94年秋のMSDNレベルIIから入手可能となります。 以上 Video for Windowsチームより ________________________________________________________________ Indeo, Pentium, Intel486はIntel Corporationの商標です。 *その他のブランドおよび名称は一般に各社の商標または登録商標です。