「お疲れさまでした」  そう言って彼女は一礼すると、そそくさと 部屋から出ていってしまった。  声をかける暇もない。 「……本当に人間なのか?」 思わずそんな悪態をついてしまう。  しかし、それを確かめる機会はもう永久に ないだろう。  敗北してしまった俺は、今すぐこの"塔"か ら出て行かねばならないのだ。  そして、二度とやって来れないのだから。               <GAME OVER>