マルチメディア対応
コンパック(株)は
CPUにPentiumプロセッサを搭載した新しいノートブックPC、LTE 5000シリーズを発表した。同時にインテルよりTCP Pentiumの120MHzが発表されており、同プロセッサを搭載したノートPCとしては業界初である。ノートブックPCでありながら、モジュラーデバイスと呼ぶ拡張スロットやリムーバブルハードディスクを搭載することで本体の拡張性を確保している。マルチメディアへの対応として特徴的なのはMVA(Motion Video Acceleration)と呼ぶハードウェアによる動画の伸張回路を内蔵した点。320×240ドット程度の小さな動画データを伸張回路によりスムーズかつ高速に拡大できる。標準価格はもっとも下位のPentium 75MHz、STN液晶モデルが398,000円、最上位のPentium 120MHz、TFTモデルが698,000円である。
すべてのモデルにPentiumを搭載、さらにノートブックPCでありながら外部キャッシュとメモリを64ビットバス上に配置することでPentiumの性能を最大限まで発揮できる。ビデオ回路も32ビットPCIローカルバスに接続している。
LTE 5200が使用するPentium 120MHzプロセッサはインテルがはじめて正式に発表したプロセッサであり、ノートブックPCとしては業界初の搭載機種。
LTE 5000シリーズでは従来のノートブックPCにあるPCカードスロットのほかに特徴的な拡張性をもつ。
メモリ
標準で8MBを搭載するほか、オプションで8MB、16MB、32MB、64MBの4種類が用意されている。最大でなんと72MBものメモリを搭載可能。
マルチベイモジュール
マルチベイと呼ぶ周辺装置を格納するためのスロットをひとつだけ使用できる。ハードディスク専用ベイの左側にあり、周辺装置の着脱は容易。3.5インチフロッピーディスクドライブ、CD-ROMドライブ、増設ハードディスクドライブ、リチウムイオンバッテリ、NiMHバッテリがある。マルチベイモジュールにリチウムイオンバッテリを搭載した状態だと8時間のバッテリ動作が可能。
リムーバブルハードディスク
本体に1台のハードディスクドライブを内蔵するほか、マルチベイモジュールにもう1台のハードディスクドライブを内蔵可能。マルチベイモジュールに対応したハードディスクは標準2.5インチ、19mmハイトなドライブで510MB、810MB、1.35GBがある。最上位モデルのLTE 5200では標準で1.35GBのハードディスクを搭載しており、あわせてマルチベイモジュールに1.35GBドライブを用いることで2.7GBものディスクを搭載できることになる。
マルチベイ拡張ベース
マルチベイ拡張ベースと呼ぶドッキングステーションを用意。2台の増設ハードディスク、CD-ROMドライブ、増設フロッピーディスクドライブをマルチベイデバイスとして使える。
マルチメディアへの対応
圧縮されたビデオ画像をPentiumプロセッサで展開した後、MVA(Motion Vdeo Acceleration)によりハードウェアで伸張を行なう。再生時のコマ落ちを減少させるとともに動画と音声の非同期も改善されスムーズなVideo CDの再生が可能。全モデルにCD-ROMドライブが内蔵可能なほか、オーディオコントロールソフトのプリインストール、本体両脇に位置するステレオスピーカーにより音楽CDやマルチメディアタイトルの音声を迫力あるサウンドで楽しめる。
オプションでMPEG/TVビデオアダプタが用意されており、ハードウェアによるMPEGのデコードおよび再生や画面表示をテレビに映し出せる。もちろんビデオデータのキャプチャも可能。
LTE 5000シリーズの製品スペック
モデル |
LTE 5000 M810 |
LTE 5000 M510 CSTN |
LTE 5100 M810 CD |
LTE 5100 M810 |
LTE 5200 M1350 |
CPU |
Pentium 75MHz |
Pentium 90MHz |
Pentium 120MHz |
液晶パネル |
11.3" STN SVGA |
10.4" STN VGA |
10.4" TFT SVGA |
CD-ROMドライブ |
なし |
倍速ドライブ |
なし |
HDD |
810MB |
510MB |
810MB |
1.35GB |
バッテリ |
大容量バッテリパック |
LiIonバッテリ |
標準価格 |
488,000円 |
398,000円 |
628,000円 |
598,000円 |
698,000円 |
(レポート:笠井)
DOS/V POWER REPORT編集部
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