発表会速報


ローランド「GSソフトウェアシンセサイザー」 (96年 5月 31日)

 ローランド(株)は、シンセサイザーなどの外部MIDI音源を使わずに、パソコンで音色を合成し、高品位なMIDIデータ再生が可能なソフトウェアシンセサイザーを開発した。

 主な仕様は、226音色、9ドラムセット、同時16パート、128音色発生、リバーブ、コーラスなどのエフェクト機能をもつなど、ローランドの提唱するGS音源に対応している。
 現在のところ、具体的な製品化の時期、価格などは未定だが、プレイヤーソフトとソフトウェアシンセサイザーを組み合わせたパッケージ製品を発売する予定。この技術を用いたアプリケーションにより、通信カラオケ、ワープロ文書などへのMIDIデータの張り付け、音楽のあるホームページ、ゲームなどへの応用が可能となり、よりMIDIが身近になる。



 デスクトップミュージックにいち早く着手し、GS音源を提唱するなど、DTM分野のリーダー的存在であるローランドだが、ソフトウェア開発のほうでもその力を見せ付けられた感があった。
 これまでもソフトウェアシンセサイザ技術は存在したが、CPU負荷が高いため、要求されるCPUパワーが高かったり、音飛びや音切れなど、避けられない問題があった。ところが今回ローランドの発表したソフトでは、MIDI再生中にグラフィックソフトを立ち上げたり、動画データを再生させたりしても、音飛びや音切れなどが見られなかった。
 どうしても敷居が高いと思われるMIDIであるが、このような技術により、もっと身近になっていくのではないだろうか。
(レポート:大城)


【DOS/V POWER REPORTホームページ】

【発表会速報】  【PCユーザーのためのHot List】

【DOS/V POWER REPORTスタッフのページ】


DOS/V POWER REPORT編集部 dosv-power-report@impress.co.jp