一般にサウンドノベルなどと呼ばれる、パソコン上で音楽や画像を表示しながらマルチシナリオのストーリーを楽しむタイトルを作成・鑑賞するためのソフトです。 (ストーリーもの以外にも応用は利くと思います。いろいろと活用してください。)●ファイル一覧
NOV_VIEWは、Windows95またはWindowsNT4.0上でマルチメディアオーサリングソフトFillyがインストールされている環境で動作します。
Nov_View.fil: NOV_VIEW本体●使い方
Nov_View.tfy: ソースファイル
white.bmp, yellow.bmp, blue.bmp: 作業用ビットマップ
slam.wav: マウスクリック時のサウンド
Nov_View取扱説明書.htm, flowchart.htm: html形式の取扱説明書
sample1.bmp, sample2.bmp, sample.wav, sample1.mid, sample2.mid: サンプル用データ
novel.ini: サンプルシナリオ設定ファイルNOW_VIEWを再配布するときは上記のファイルを全てそろえてください。NOW_VIEWを利用した作品にNOW_VIEWを添付する場合、最低限、white.bmp, yellow.bmp, blue.bmp, slam.wavを一緒に配布してください。これらはNOV_VIEWの動作に必要です。
● タイトル作成方法
- 起動
Fillyがインストールされていれば、nov_view.filをクリックすることで起動できます。この際、ストーリーを記録した設定ファイルnovel.iniが同一フォルダに存在しなくてはいけません。- 読み進め方
マウス:選択肢のないページでは画面を左クリックすると次ページに進みます。選択肢のあるページではいずれかの選択肢を左クリックすると他ページに進みます。
キーボード:選択肢のないページではスペースキーで次ページに進みます。選択肢のあるページでは選択肢に対応する数字キー(1~9)で他ページに進みます。- メインメニュー
画面を右クリックするか、またはESCキーで現れます。
メインメニューの項目を左クリックするか該当する機能キーにより、下記の操作ができます。
- F2:セーブ
セーブメニューを表示します。- F3:ロード
ロードメニューを表示します。- F4:先頭ページ
一番最初のページに戻ります。- F5:前のページ
一つ前のページに戻ります。ただし最後に分岐した箇所(選択肢による場合のほか、強制分岐も含みます)より前には戻れません。- ESC:戻る
メインメニューを抜けてストーリー画面に戻ります。- F8:終了
NOV_VIEWを終了します。- セーブメニュー
現在のページとステータスをセーブできます。3件保存できます。ESCキーでメインメニューに戻れます。- ロードメニュー
以前にセーブした内容をロードできます。ESCキーでメインメニューに戻れます。
シナリオ設定ファイルをnovel.iniという名前でnov_view.filと同じフォルダに用意してください。●シナリオ設定ファイル文法
シナリオ設定ファイルにはストーリーの本文のほか、テキストの色、背景の画像、音楽、音声、分岐などを設定できます。
分岐には選択肢による分岐、フラグによる分岐、無条件分岐の3種類があります。
シナリオ設定ファイルの文法は以下の通りです。
シナリオ設定ファイルは一つの[Main]セクションと複数の[PageX]セクション(Xはページ番号)で構成されます。
各セクションは「エントリー=値」の構造を持つ複数の行で構成されます。各セクションには以下のエントリーがあります。
[Main]セクション●シナリオ設定ファイルの例Title=文字列: ウィンドウのタイトルバーに表示される文字列[PageX]セクション ([Page1], [Page2]...)
Font=フォント名: テキストに使用されるフォント注意:ここで「省略時は前ページと同じ」と言うときの前ページとは、下記の通りである。
- Text1~Text16=テキスト: ストーリー本文のテキスト。Text16未満でも良いが必ずText1から始めること。テキストの長さは半角で54文字まで。
- R=0..255: 一般のテキストの色(赤成分)
- G=0..255: 一般のテキストの色(緑成分)
- B=0..255: 一般のテキストの色(青成分)
- 以上の3つはセットで使用すること。数字が大きくなるほど明るい色になる。省略時は前ページと同じ色が引き続き使用される。
- Shadow=0/1: 1を指定した場合、文字を影付きにする。省略時または0を指定した場合は影をつけない。
- Picture=*.bmp: バックの画像(bmp)。省略時は前ページと同じ画像が引き続き使用される。
- Chgmode=1..12: Wipe, Scroll等、シーンチェンジのエフェクトとして1~12の12種類が使用可能。詳細についてはToffyのヘルプのMovePic関数についての記述を参照のこと。Picture指定無しの場合Chgmodeは無視される。
- MIDI=*.mid: BGM。省略時は前ページと同じ音楽が引き続き使用される。 MIDI=STOPとした場合はそれまで鳴っていた音楽が停止する。
- Wave=*.wav: ページを開いたときに鳴るWaveオーディオファイル。省略可。
- Selection1~Selection9=行,飛び先ページ: 選択肢の指定。行は選択肢にしたい行の番号(1~9)、飛び先ページはその行をクリックした場合の飛び先のページ番号である。(例:Selection1=3,10 3行目をクリックすると10ページ目へ飛ぶ。) 必ずしもSelection9まで指定する必要はないが、Selection1から順番に指定すること。
- SelectR=0..255: 選択肢のテキストの色(赤成分)
- SelectG=0..255: 選択肢のテキストの色(緑成分)
- SelectB=0..255: 選択肢のテキストの色(青成分)
- 以上の3つはセットで使用すること。数字が大きくなるほど明るい色になる。省略時は前ページと同じ色が引き続き使用される。
- NextPage=飛び先ページ: ページをクリックした場合の飛び先のページ番号を指定する。省略時は次のページ。Selection1..9が指定されている場合はNextPageは無視される。
- SetFlag1~SetFlag9=フラグ名称: 該当ページを開いたときに、フラグ(このページを読んだという印のようなもの)を立てる。フラグはいったん立てたら降ろせない仕様なので注意のこと。必ずしもSetFlag9まで指定する必要はないが、SetFlag1から順番に指定すること。フラグ名称は任意の文字列。
- FlagJump1~FlagJump9=フラグ名称1,[フラグ名称2,...]飛び先ページ: 以前のページでSetFlag1..9によって該当フラグが全て立てられていたら飛び先ページにジャンプする。該当フラグが立っていなければNextPageで指定されたページへジャンプする。NextPageもなければ次ページに進む。
(例:FlagJump1=TAROKILLED,BOOKFOUND,10: TAROKILLEDとBOOKFOUNDが立っていれば10ページ目へ飛ぶ。)
必ずしもFlagJump9まで指定する必要はないが、FlagJump1から順番に指定すること。複数指定した場合は、FlagJump1から順番に評価される。[Page1]このとき、Page 3 ではジャンプ元のPage1のAAA.bmpではなく、Page2のBBB.bmpが表示される。
Picture=AAA.bmp
NextPage=3 ;Page 3 へ飛ぶ[Page 2]
Picture=BBB.bmp[Page 3]
[Main]●Nov_View.tfyについて
Title=《《 Nov_View仕様書 》》
Font=MS 明朝[Page1]
Picture=yellow.bmp
MIDI=Amairo.mid
SelectR=32
SelectG=0
SelectB=0
Selection1=3,2
Selection2=5,3
Selection3=7,4
Selection4=9,5
Selection5=11,6
R=255
G=0
B=0
Text1=" 《目次》"
Text2=
Text3=" 概要"
Text4=
Text5=" 使い方"
Text6=
Text7=" タイトル作成方法"
Text8=
Text9=" 設定ファイル文法"
Text10=
Text11=" 設定ファイルの例"[Page2]
Picture=雲.bmp
Chgmode=1
R=128
G=128
B=0
NextPage=1
Text1=" 《概要》"
Text2=
Text3=一般にサウンドノベルなどと呼ばれる、パソコン上で音楽や
Text4=画像を表示しながら マルチシナリオのストーリーを楽しむ
Text5=タイトルを作成・鑑賞するためのツールです。
Text6=(ストーリーもの以外にも応用は利くと思います。いろいろ
Text7=" と活用してください。) "
Text8=マルチメディアオーサリングソフトFillyをエンジンとして
Text9=います。(以下、続く)
必要に応じてNov_View.tfyの記述を書き換えて再コンパイルしてください。●フローチャートのすすめ
- 設定ファイルの名前を変える場合: デフォルトのnovel.ini以外にする場合は、48行目のIniName="novel.ini";の記述を変更してください。
- しおり保存用ファイルの名前を変える場合: デフォルトのnov_user.ini以外にする場合は、49行目のUserIniName="nov_user.ini";の記述を変更してください。
- しおり保存用ファイルの保存先を変更する場合: デフォルトではカレントディレクトリに保存されるようになっていますが、CD-ROM等から実行する場合はそれでは不都合です。55行目の UserIniName = StrPrint ("%s%s",dirstr,UserIniName); の記述を削除すれば、しおり保存用ファイルはWindowsのフォルダに保存されます。
マルチシナリオ型のストーリーは構成が複雑になります。シナリオ設定ファイルにはページ間のつながりを構造的に表すしくみがありませんから、いきなり書き始めるとわけが分からなくなるでしょう。そこで前もってストーリーの流れを分かりやすい図にしておくことを薦めます。書き方は自由ですが、参考のためにチャートの例を添付しましたのでご覧ください。●Fillyについてチャートの例
Fillyとは、ともゆき氏の開発したWindows95またはWindowsNT4.0上で動作するマルチメディア・オーサリング・エンジンです。NOV_VIEWはFillyによって作成されています。したがって、動作にはFillyが必須です。しかし、Fillyがインストールされていない一般ユーザーを対象にした場合、それでは不便ですね。FillyにはFillyをインストールしなくても実行できるようなランタイム版(fil_run.exe)も用意されています。必要なら検討してみてください。●注意事項など
当ソフトは配布、修正の自由なフリーソフトとします。ユーザーが作成したサウンドノベルタイトルなどにNOV_VIEWを添付することも可能です。ただし、このソフトの使用に伴う直接的・間接的被害に関して作者は一切責任を負いません。目次に戻る
感想、質問などはFFILLYの該当会議室に書き込んでいただくか、TAMUrA(GAF07007@nifty.ne.jp)までご連絡ください。
NOV_VIEWがサウンドノベルタイトルなどの作成の一助となれば幸いです。