ハードリンクとは

私たちが普段目にしているファイルは、フォルダ上に存在するファイル名情報でしかありません。 実際のファイルはハードディスク上のある領域に納められていて、エクスプローラから見えるファイル名情報は その実際のファイルとファイル名を結びつけているものです。

この実際のファイルとファイル名を結びつける機構をハードリンクと言います。よって、ファイル 1つにつき 少なくとも 1つのハードリンクが存在しなければ、我々はファイルにアクセスすることが出来なくなります。 このハードリンクが存在しないという状態は Windows でいうとファイルをごみ箱に移動して、ごみ箱を空にした状態になります。

FATファイルシステムはハードリンクを 1つだけ持つことが出来ます。つまりファイルは唯一の名前を持ち、 そのファイル名を削除すると実際のファイルにはアクセスできなくなります。Windows 2000 で使用される NTFSファイルシステムは 2個以上のハードリンクを持つことが出来ます。つまりファイルは複数の名前を持つことが出来、 様々な場所に存在する様々なファイル名から同一のファイルにアクセスすることが可能になります。 ファイルを削除するには全てのハードリンクを削除する必要があります。

この機構は Windows の機能であるショートカットに似ていますが、ショートカットがアプリケーションレベルの 機能であるのに対し、ハードリンクはファイルシステムレベルの機能であるという点が異なります。 ショートカットはファイル名へのリンク情報を持つファイルであるため、リンク先のファイルが移動されたときは ショートカットファイルは機能しなくなりますが、ハードリンクの場合はファイルをどこに移動しようとも 常に正しい対象をポイントします。

ハードリンクはファイルシステムの低いレベルで実現する機能なので、同じドライブ内でのみ機能することになります。 Cドライブに存在するファイルのハードリンクは Cドライブ上にいくつでも作成できますが、 Dドライブにそのハードリンクを作成することは出来ません。


ハードリンクとショートカットの関係


ハードリンクの作成
ハードリンクの情報