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DOS/V Power Report 2001 June
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Text File
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2000-06-03
|
47KB
|
549 lines
□□□ Memory Access Benchmark for Win □□□
□□□ WMAB version 2.20 □□□
□□□ Win95/Win98/WinNT/Win2000 □□□
□□□ Copyright (C) 1998-2000 Softhouse333 □□□
【はじめに】
このソフトは windows環境において cache memory や main memory の転送レートを測定するものです。アクセスサイズとして4KBから8192KBまでの12通り、アクセス種類としてRead,Write,Read-Modify-Writeの3通り、アクセス方法として Cache Hit,Cache Missの2通りの計72パターンの測定が可能です。また、256byte address毎に4byteのアクセスをするモードを用意し、Cache の利用効率が最も低い状態での測定も可能です。
CPUやマザーボードを交換した時、BIOS設定を変更した時に、パフォーマンス評価としてご利用ください。
【使用条件】
・当ソフトウェアはシェアウェアです。試用期間は二週間であり、これ以降継続してご使用になる場合にはシェアウェア料金(1000円)をお支払い下さい。
・ソフトウェア間の相互の影響を避けるため、当ソフトウェアをインストールおよび実行する前に、必ず他のソフトウェアを終了させてください。
・当ソフトウェアをリバースエンジニアリング、逆アセンブル、逆コンパイルすることは、その量や目的を問わず禁止します。
・当方で可能な限りの動作確認をしておりますが、このソフトウェアを実行したことによるいかなる障害も Softhouse333 がその責を負うものではありません。いかなる影響、結果も使用者本人が負うものとします。
・この使用条件で明記されていない条件・権利に関しては Softhouse333 が留保します。
上記使用条件にご同意いただけない場合には当ソフトウェアを使用することはできず、更に、圧縮ファイルを解凍することによって生成されたファイル(wmab.exe,wmab.txt,wmabrace.txt,x86mab.vxd,x86mab.sys,inst.exe,uninst.exe,p2bf.bmp,ti5vgf.bmp,xa13w12.bmp)を削除する必要があります。
当ソフトウェアをインストール、または、実行した場合は、上記使用条件にご同意いただけたものとします。圧縮ファイルを解凍しただけの場合には、使用条件に同意したものとみなしません。
【試用期間中の制限】
・SIZEメニュー、TYPEメニューが選択不可能であり、それぞれ 1024KB, Bufferedに固定されています。また、Reviewが可能な単位は[clock/inst]のみに制限されます。
【シェアウェア料金支払方法】
送金方法には、(株)ベクターが提供するシェアレジ・サービスをご利用いただく方法と、郵便振替による方法のふたつがあります。
(a)シェアレジ・サービスによる方法
(株)ベクターが提供するシェアレジ・サービスを下記のURLからご利用ください。当ソフトウェアを特定するシェアレジ作品番号は、SR012017 です。
http://www.vector.co.jp/swreg/index.html
http://www.vector.co.jp/swreg/swreg.html
シェアレジ・サービスでの手続きが完了すると、制限を解除する方法がメールで送られてきます。このサービスの詳細は上記URLを参照して下さい。
クレジットカードを所有されている場合など、シェアレジ・サービスをご利用可能な場合には、できる限りこのサービスをお使い下さい。
(b)郵便振替による方法
Softhouse333宛(cyr01020@nifty.ne.jp)にメールでお申し込み下さい。振り込み方法をお知らせいたします。シェアレジ・サービスをご利用できない場合にご利用下さい。
郵便振替の場合には、メールでお申し込み頂いてから手続きが完了するまでに1~2週間程度の時間を要する場合があります。予めご了承願います。m(_"_)m
wmab.exe ver2.00,ver2.10にて既にシェアウェア料金をお支払い済みの場合、ver2.20用として新たにお支払いいただく必要はありません。
【改訂履歴】
[Jun 04,2000 ver2.20]
・グラフ機能を追加。
・256byte address毎に4byteのアクセスをするベンチを追加。
・周波数測定改良。
・測定結果出力ウィンドウにて、表示項目のカスタマイズに対応。
・[ns/32bit]単位でのReviewを追加。
・Family,Model,Steppingを16進数で表示するようにした。
・デバイスドライバ(x86mab.vxd,x86mab.sys)変更。
・郵便振替による送金に対応
[Apr 03,2000 ver2.10]
・Windows2000対応
・測定値のばらつきを押さえるために試行回数を増やした。
・"Review by [Clk/Inst]"ボタンを追加し、「一命令あたりのクロック数」を表示。
・Win95/Win98でもOS起動時にメモリを確保してすべてのテストができるようにした。
・wmab.exeでデバイスドライバが確保したメモリを解放できるように変更。
・wmab.exeでデバイスドライバをアンインストールできるように変更。
・[Expand Free Memory]ボタンで処理前後の空き物理メモリを表示。
・Win32 API GlobalMemoryStatus()の結果表示。
・空き物理メモリを確保する機能を起動オプションに用意。
・"Expand Free Memory"ボタンをWinNT/Win2000でも有効にした。
・測定結果を保持できる容量を倍程度に増やした。
・試用期間の見直し及び制限を緩和。
[Jul 13,1999 ver2.00]
・最初のリリース
【動作条件】
・Pentium Processor以上。
・Windows95,Windows98,WindowsNT4,Windows2000で実行できます。
・WindowsNT/Windows2000のMulti Processor Systemでも測定できるようにプログラミングをしておりますが、動作確認は行っておりません。
・メインメモリ80MB以上の環境でお使いください。これ以下の場合にはすべての機能を利用できない可能性があります。
・MS-DOSの環境では、DOS版「メモリアクセスベンチマーク」をご利用ください。
http://www.vector.co.jp/soft/dos/hardware/se090418.html
【動作確認状況】
・NEC PC-9821Xa13/W12 Intel430HX K6-III/400 MainMemory:128MB(EDO)
Windows95,WindowsNT4 Workstation,Windows2000 Professional
・ASUSTeK TX97-XE Intel430TX K6-2/300 MainMemory:80MB(EDO)
WindowsNT4 Server
・ASUSTeK P2B-F Intel440BX Celeron300A MainMemory:256MB(SDRAM)
Windows98SE,Windows2000 Professional
・FREEWAY FW-TI5VGF VIA MVP3 K6-2/300 MainMemory:256MB(SDRAM)
Windows98SE,Windows2000 Professional
【添付ファイル】
wmab.exe Memory Access Benchmark for Win本体
wmab.txt 〃 ドキュメント(このファイル)
x86mab.vxd Win95/Win98用仮想デバイスドライバ
x86mab.sys WinNT4/Win2000用カーネルモードデバイスドライバ
inst.exe デバイスドライバのインストーラ
uninst.exe デバイスドライバのアンインストーラ
wmabrace.txt 動作確認に使用した機種の測定結果
p2bf.bmp wmab.exeサンプル画像(P2B-F+Celeron300A)
ti5vgf.bmp wmab.exeサンプル画像(FW-TI5VGF+K6-2/300)
xa13w12.bmp wmab.exeサンプル画像(PC-9821Xa13/W12+K6-III/400)
【インストール方法:Win95/Win98】
※旧バージョン(ver2.00,ver2.10)のデバイスドライバがインストールされている場合には、そのバージョンのuninst.exeにてアンインストールを実施したのちインストールしてください。
Win95/Win98場合、以下の手順でデバイスドライバをインストールします。
手順1)解凍したフォルダにあるinst.exeを実行し、OSにx86mab.vxdを登録。
手順2)再起動する
手順3)wmab.exe を実行し、[Execute Benchmark]ボタンを押してエラーが出ないこ とを確認。
※Win95/Win98の場合、デバイスドライバをインストールしなくても wmab.exe ver2.20 を利用することができますが、物理メモリの分断化が原因でアクセスサイズが制限される場合があります。この制限を回避するためにインストールすることを推奨します。
【アンインストール方法:Win95/Win98】
手順1)解凍したフォルダにあるuninst.exeを実行し、OSからx86mab.vxdを削除。
手順2)再起動する
手順3)解凍したフォルダを削除。
【インストール方法:WinNT/Win2000】
※旧バージョン(ver2.00,ver2.10)のデバイスドライバがインストールされている場合には、そのバージョンのuninst.exeにてアンインストールを実施したのちインストールしてください。
WinNT4/Win2000の場合には以下の手順でデバイスドライバをインストールします。
手順1)ユーザ名"administrator"でログインする。
手順2)解凍したフォルダにあるinst.exeを実行し、OSにx86mab.sysを登録。
手順3)再起動する
手順4)ユーザ名"administrator"でログインする。
手順5)wmab.exe を実行し、[Execute Benchmark]ボタンを押してエラーが出ないこ とを確認。
手順6)UsersまたはPower Usersグループに属するアカウントでログインする。
手順7)手順5と同様にエラーが出ないことを確認。
(注)ユーザアカウントを作成していない場合には、手順(6),(7)は不要です。
(注)WinNT4/Win2000にデバイスドライバをインストールするには、administrator権限が必要です。その権限がない場合には管理者にインストールを依頼することになります。
(注)ユーザ名"Administrator"以外のAdministratorsグループに属するアカウントでのインストールには現状では対応しておりません。m(_"_)m
【アンインストール方法:WinNT/Win2000】
手順1)ユーザ名"administrator"でログインする。
手順2)解凍したフォルダにあるuninst.exeを実行し、OSからx86mab.sysを削除。
手順3)再起動する。
手順4)解凍したフォルダを削除。
(注)アンインストールするにも、administrator権限が必要です。
(注)ユーザ名"Administrator"以外のAdministratorsグループに属するアカウントでのアンインストールには現状では対応しておりません。m(_"_)m
【Win2000におけるデバイスドライバ状態の確認方法】
デバイスマネージャを起動し、「表示(V)」メニューから「非表示デバイスの表示」を選択すると「プラグアンドプレイではないドライバ」以下に"x86 Memory Access Benchmark"と表示されます。もうひとつの方法として、マイコンピュータの右クリックから「管理」を選択し、システム情報>ソフトウェアの環境>ドライバ とクリックをしていくと表示されます。前者の方法ではプロパティを開くことによりドライバの状態を変更することもできますが、後者の方法はできません。
wmabを使用する上ではWin2000で用意されている機能を使用してデバイスドライバの状態を変更する必要はありませんが、何らかの理由によりwmabが動作しなくなった場合に、前述の手順でデバイスドライバが動作しているかどうか確認することができます。
【転送レートを測定してみよう】
インストールが完了したら、[Execute Benchmark]ボタンを押してみましょう。中央の大きなウィンドウに次のような測定結果が表示されます。
Processor: AuthenticAMD Family 5, Model 9, Stepping 1
Frequency: 398.871[MHz] ( FSB 66.479[MHz] x6 )
PhysRange: for measure from 07700000h to 07efffffh
PhysRange: for flush from 06f00000h to 076fffffh
------+------------------------------+------------------------------
Access| Unbuffered Access [MB/sec] | Buffered Access [MB/sec]
Size | Read Write RD/M/WR | Read Write RD/M/WR
------+------------------------------+------------------------------
4KB| 114.571 114.506 114.434 | 1572.450 1479.869 745.336
8KB| 115.388 115.649 115.490 | 1583.883 1490.671 748.066
16KB| 116.122 116.068 115.982 | 1589.662 1496.132 749.438
32KB| 116.268 116.370 116.068 | 1577.194 1478.530 746.272
64KB| 116.485 116.341 116.324 | 1063.699 880.148 593.574
128KB| 116.468 116.392 116.349 | 1063.678 880.208 593.621
256KB| 116.489 116.399 116.332 | 1054.187 862.649 583.566
512KB| 116.486 95.733 95.615 | 326.452 202.113 195.186
1024KB| 115.669 68.288 68.234 | 115.621 68.321 68.243
2048KB| 115.652 59.880 59.903 | 115.429 59.918 59.907
4096KB| 115.488 56.430 56.398 | 115.551 56.407 56.399
8192KB| 115.527 54.799 54.814 | 115.489 54.795 54.813
------+------------------------------+------------------------------
CPU、コア周波数、FSB周波数、マザーボード(チップセット)、DRAMの種類によって色々な結果になります。
"Processor"は、CPUのメーカ名と種類を表示します。
"Core Frequency"は動作周波数を表示します。CPUによってはFSB周波数が表示されない場合もあります。K6-2後期型,K6-III,PentiumPRO,PentiumII,Celeron,PentiumIII,Xeonであれば表示されるはずです。AMD-AthlonでもFSB周波数を表示したいのですが、資料が公開されていないため未対応のままです。
"PhysRange"は転送レートを測定した物理アドレス(Physical Address)の範囲(Range)を表示します。
続いて測定結果の表示です。表示単位はすべて[MB/sec]で1秒間に何メガバイトのアクセスが可能であったかを表示します。アクセス方法は、Read,Write,Read-Modify-Writeの3種類を用意し、アクセスサイズは 4KB以上で最大8192KB(8MB)まで用意しています。上記の例では8192KBまで表示されていますが、"Setup Benchmark Condition"の"SIZE"メニューで、256KB,512KB,1024KB,2048KB,4096KBにも変更することができます。
(注)試用期間中は1024KBのみ利用できます。
"Unbuffered Access"は測定する直前にキャッシュをフラッシュしてから測定するものです。"Buffered Access"は測定する直前に"Access Size"分のメモリを読み出してキャッシュに蓄えた後、測定するものです。上記の例では"UnBuffered","Buffered"の両方の結果が表示されていますが、"Setup Benchmark Condition"の"TYPE"メニューで"UnBuffered"や"Buffered"に変更することができます。
(注)試用期間中は"Buffered Access"のみ利用できます。
上記の測定例で"Buffered Access"に注目すると、アクセスサイズが大きくなるにつれ転送レートが下がっていることがわかります。"Read"項目をみると (1)約1500MB/sec、(2)約1000MB/sec、(3)約300MB/sec、(4)約100MB/secの4段階の転送レートが表示されています。このように複数の転送レートが測定されるのはキャッシュサイズと密接な関係があります。測定例はK6-IIIに換装したNEC-PC9821Xa13/W12での結果です。K6-IIIでは内蔵L1キャッシュ64KB(注1)の他に256KBのL2キャッシュを内蔵しています。Xa13/W12のマザーボード上には512KBの外部キャッシュが搭載されています。つまり、測定例では64KB、256KB、512KBのキャッシュが存在します。
(注1)64KBのL1キャッシュはコード用に32KB、データ用に32KBに割り振られています。当ソフトが測定するのはデータキャッシュであり、コードキャッシュ(インストラクションキャッシュ)の測定には対応していません。
(1)約1500MB/sec これは内蔵L1キャッシュの転送レートです。4KB~32KBまでこの転送レートが測定されていますが、K6-IIIのL1データキャッシュサイズ 32KB と一致します。
(2)約1000MB/sec これは内蔵L2キャッシュの転送レートです。64KB~256KBまでこの転送レートが測定されており、K6-IIIのL2キャッシュサイズ 256KB と一致します。
(3)約300MB/sec これは外部キャッシュ 512KB の転送レートです。
(4)約100MB/ses これはメインメモリの転送レートです。
"Buffered Access"の"Read"項目をみるとこのように「キャッシュの切れ目」がよくわかります。K6-IIIの内蔵L2キャッシュの転送レートの高さに驚くと共に、外部キャッシュとの差やメインメモリとの差があまりに大きいこともわかります。内蔵L2はコア周波数に同期しているため、動作周波数を高くすればするほど転送レートが大きくなりますが、外部キャッシュやメインメモリはFSB周波数に依存します。測定例では K6-III を 66MHz x6 の400MHzで動作させています。内蔵L1,L2は400MHzで動作しますが、マザーボード上の外部キャッシュやメインメモリは66MHzで動作します。この400MHzと66MHzの差が外部キャッシュやメインメモリで著しく転送レートが低下する理由なのです。super7 マザーボードにおいて同じ400MHz動作でも、100MHz x4 の場合には、内蔵L2キャッシュと外部キャッシュの差は 66MHz x6 に比べてかなり圧縮されるはずです。
[Execute Benchmark]ボタンを押した後、グラフ機能の利用が可能になります。この機能で以下の6種類のグラフが表示されます。
・UnBuffered Accessタブ UnBuffered AccessのRead,Write,RD/M/WRをまとめて表示
・Buffered Accessタブ Buffered AccessのRead,Write,RD/M/WRをまとめて表示
・UnBuff Readタブ UnBuffered AccessのReadのみ表示
・UnBuff Writeタブ UnBuffered AccessのWriteのみ表示
・UnBuff RD/M/WRタブ UnBuffered AccessのRD/M/WRのみ表示
・Buff Readタブ Buffered AccessのReadのみ表示
・Buff Writeタブ Buffered AccessのWriteのみ表示
・Buff RD/M/WRタブ Buffered AccessのRD/M/WRのみ表示
(注)"UnBuff"はUnBuffered Accessを略したものです。同様に、"Buff"はBuffered Accessを略したものです。"RD/M/WR"はRead-Modify-Writeを略したものです。
グラフ表示されるのは常に最新の(最後の)結果です。[Execute Benchmark]ボタンを押す度にグラフは更新されます。また、UnBufferedとBufferedの両方を測定した場合にはすべてのグラフが表示されますが、UnBufferedまたはBufferedのみ測定した場合には、もう一方のグラフは表示されません。
(注)試用期間中は"Buffered Access"のみ利用可能なため、"UnBuffered"の結果はグラフ表示されません。
続いて"Review by"ボタンを押してみましょう。次のような結果が表示されます。
======+==============================+==============================
Access| Unbuffered Access [Clk/Inst] | Buffered Access [Clk/Inst]
Size | Read Write RD/M/WR | Read Write RD/M/WR
======+==============================+==============================
4KB| 13.926 13.934 13.942 | 1.015 1.078 2.141
8KB| 13.827 13.796 13.815 | 1.007 1.070 2.133
16KB| 13.740 13.746 13.756 | 1.004 1.066 2.129
32KB| 13.722 13.710 13.746 | 1.012 1.079 2.138
64KB| 13.697 13.714 13.716 | 1.500 1.813 2.688
128KB| 13.699 13.708 13.713 | 1.500 1.813 2.688
256KB| 13.696 13.707 13.715 | 1.513 1.850 2.734
512KB| 13.697 16.666 16.687 | 4.887 7.894 8.174
1024KB| 13.794 23.364 23.383 | 13.799 23.353 23.379
2048KB| 13.796 26.645 26.634 | 13.822 26.628 26.633
4096KB| 13.815 28.274 28.289 | 13.808 28.285 28.289
8192KB| 13.811 29.115 29.107 | 13.815 29.117 29.108
======+==============================+==============================
単位が[MB/sec]から[Clk/Inst]となり、一命令あたりに要したクロック数が表示されます。"Buffered Access"において、L1キャッシュ範囲の32KBまではReadとWriteにおいて約1.0クロックが測定されています。AMD-K6はLoad Unit(read),Store Unit(write)がそれぞれ1個あり、コア周波数で動作します。約1.0クロックが測定されたということは、理論値通り確かに1クロックで動作していることが確認できたわけです。「当たり前じゃないか」と言えばそれまでですが、理論値に極めて近い値が測定できているということは、測定ルーチンが飽和していないことが言えるわけです。飽和している場合には、実際の転送レートよりも低い値が測定されてしまうことになります。
"Review by"ボタンによる"[Clk/Inst]"単位の表示は、「動作周波数によって正規化した表示」です。同一アーキテクチャで異なる周波数のCPUで転送レートを比較すると、[MB/sec]単位ではより高い周波数で動作するCPUが最も高い転送レートになりますが、[Clk/Inst]表示では動作周波数で正規化されるため、基本的にすべて同じになります。逆に表現すると、異なる動作周波数でも[Clk/Inst]表示がほぼ同じ結果になる場合には、同一のアーキテクチャであることが言えます。この単位では動作周波数の異なる場合でも比較することができます。
この単位では、CPU内蔵L2、外部キャッシュ、メインメモリのそれぞれのパフォーマンスが一目瞭然です。測定例では外部キャッシュが約5倍、メインメモリが約14倍のクロックを要することがわかります。K6-IIIを66MHz x6から100MHz x4で駆動すれば、この差は小さくなります。
続いて単位を"[ns/32bit]"に変えて、"Review by"ボタンを押してみましょう。次のような結果が表示されます。
======+==============================+==============================
Access| Unbuffered Access [ns/32bit] | Buffered Access [ns/32bit]
Size | Read Write RD/M/WR | Read Write RD/M/WR
======+==============================+==============================
4KB| 34.913 34.933 34.955 | 2.544 2.703 5.367
8KB| 34.666 34.587 34.635 | 2.525 2.683 5.347
16KB| 34.447 34.463 34.488 | 2.516 2.674 5.337
32KB| 34.403 34.373 34.463 | 2.536 2.705 5.360
64KB| 34.339 34.382 34.387 | 3.760 4.545 6.739
128KB| 34.344 34.367 34.379 | 3.761 4.544 6.738
256KB| 34.338 34.364 34.384 | 3.794 4.637 6.854
512KB| 34.339 41.783 41.835 | 12.253 19.791 20.493
1024KB| 34.581 58.576 58.622 | 34.596 58.547 58.614
2048KB| 34.586 66.800 66.775 | 34.653 66.758 66.770
4096KB| 34.636 70.884 70.924 | 34.617 70.913 70.923
8192KB| 34.624 72.994 72.975 | 34.635 72.999 72.975
======+==============================+==============================
単位が[ns/32bit]となり、一命令あたりに要した時間が表示されます。
【メニュー階層】
Option --+-- Global Memory Status Win32 API GlobalMemoryStatus()の結果表示
|-- Driver Status/Control ドライバの状況表示、制御
|-- Graphics Setting グラフの設定
|-- Table Setting 表の設定
Summary ----- Summary Memory Benchmark
Help ----- Version Information バージョン情報
【各ボタン、メニューの動作】
■Option - Global Memory Status
Win32 API GlobalMemoryStatus()で得られる結果をそのまま表示します。
■Option - Driver Status/Control
・"Connected with"
デバイスドライバのロード方式が表示されます。通常は"Static Device Driver"となり、OS起動時に組み込まれてメモリに常駐していることを意味します。
※Win95/Win98でデバイスドライバをインストールしていない場合
"Dynamic Device Driver"となります。
・"Memory Range for Measure"
・"Memory Range for Flush"
デバイスドライバによってwmab専用メモリ(約16MB)が確保されているかどうか表示します。確保されている場合にはその物理アドレスが表示されます。確保されていない場合や解放された場合には"---Not Allocated---"と表示されます。
※Win95/Win98でデバイスドライバをインストールしていない場合
常に、"---Not Allocated---"となります。
・"[ ] Free Memory Allocated by Static Device Driver"
左のチェックボックスにチェックを入れて[ok]ボタンを押すことにより、wmab専用メモリをOSに返還します。これにより、OSやアプリが使用できる物理メモリが約16MB増えます。wmabでの評価を一旦中止して他のアプリを使用する場合などに使用します。
次回のOS起動時にはデバイスドライバにより再びwmab専用メモリが確保されます。wmabでの評価を暫く行わないような場合には、後述の"Stop Loading Static Device Driver After Reboot"を利用するか、uninst.exeでデバイスドライバをアンインストールして下さい。
淡色表示になっている場合、既にwmab専用メモリが解放されています。
※Win95/Win98でデバイスドライバをインストールしていない場合
淡色表示のままになります。
・"[ ] Stop Loading Static Device Driver After Reboot"
左のチェックボックスにチェックを入れて[ok]ボタンを押すことにより、次回の再起動でデバイスドライバがOSに組み込まれなくなります。uninst.exeと同様な効果があります。
WinNT/Win2000ではAdministratorの権限が必要になります。
wmab.exeによる評価を再開するにはinst.exeでデバイスドライバをインストールして下さい。
淡色表示になっている場合には、デバイスドライバがインストールされていないか、既に次回の再起動でOSに組み込まれない状態になっています。
※Win95/Win98でデバイスドライバをインストールしていない場合
淡色表示のままになります。
■Option - Graphics Setting
グラフのx軸を設定します。
・"Automatic Scale"
UnBuffered Access 及び Buffered Access の二つのグループにわけて、それぞれのグループで独立したx軸になります。
・"Lock by Global Maximum Value"
共通のx軸になります。デフォルト設定。
・"Lock by Following Value"
指定された最大値、分割数で表示します。最大値を"Maximum Value"に入力し、分割数を"Divide into"に入力します。
■Option - Table Setting
表(Table)の表示項目をカスタマイズします。
・"Show Version and Copyright"
wmab.exeのバージョン、著作権を表示します。
・"Show Date and Time"
日付、時間を表示します。
・"Show Comment as follows"
コメントを表示します。
・"Show Processor Vendor and CPUID"
CPUのベンダ名、Family,Model,Steppingを表示します。
・"Show Processor Frequency"
CPUの動作周波数を表示します。
・"Show Physical Address Range"
測定に使用した物理アドレスを表示します。
起動直後及び[default]ボタンで以下の3項目にチェックがつきます。
・"Show Processor Vendor and CPUID"
・"Show Processor Frequency"
・"Show Physical Address Range"
■Summary - Summary Memory Benchmark
連続(Continuous)、不連続(Discontinuous)のアクセスパターンで"Read","Write","Read-Modify-Write"を測定します。"Execute Benchmark"ボタンで測定が開始されます。"copy"ボタンで測定結果がクリップボードに転送されます。
"Continuous Access"では4byte(32bit)単位で連続したアドレスにアクセスします。Burst Cycle で読み出されたデータは100%使用されます。
"Discontinuous Access"では256byteアドレス毎に4byte(32bit)アクセスします。Burst Cycleで読み出されたデータは殆ど再利用されることなく捨てられます。ラインサイズが例えば32byteの場合、32-4=28byteが捨てられます。この場合には利用効率が12.5%になります。ラインサイズが64byte,128byteの場合にはそれぞれ約6%、約3%になります。
このベンチはメインメモリパフォーマンスの最高性能と最低性能の概略を把握するためにver2.20で追加しました。得られる測定結果は6個であり、数値での比較も容易です。
以下は、P2B-F(440BX,Celeron300A(100MHz x4.5),Win98SE)での例です。
(1)
Memory Access Benchmark for Win ver2.20
Copyright(C) 1998-2000 Softhouse333
[Discontinuous Access]
Read................ 85.828[MB/sec]
Write............... 25.901[MB/sec]
Read Modify Write... 26.005[MB/sec]
[Continuous Access]
Read................ 411.970[MB/sec]
Write............... 190.171[MB/sec]
Read Modify Write... 189.469[MB/sec]
(2)
Memory Access Benchmark for Win ver2.20
Copyright(C) 1998-2000 Softhouse333
|Discontinuous[MB/sec]| Continuous [MB/sec] |
| Read | Write|RD/M/WR| Read | Write|RD/M/WR| memo
+------+------+-------+------+------+-------+-------------
| 85.8| 25.9| 26.0| 412.0| 190.2| 189.5| Your machine
画面上の表示は(1)のみですが、"copy"ボタンで(1)と(2)の形式がクリップボードに転送されます。
Readの結果を見ると、連続アクセスでは 412.0[MB/sec] ですが、不連続アクセスでは 85.8[MB/sec] となり、大幅に転送レートが低下していることがわかります。この転送レートは現実的に起こりうるものであり、メモリのアクセスパターンによっては更に低下します。
■Help
wmab.exeのバージョンとデバイスドライバのバージョンを表示します。
■"SIZE"メニュー
アクセスする最大サイズを選択します。256KB,512KB,1024KB,2048KB,4096KB,8192KBの中からひとつを選択します。デフォルトで8192KBが選択されます。試用期間中は1024KBに固定されます。
※Win95/Win98でデバイスドライバをインストールしていない場合
デフォルトで1024KBが選択されます。OSの起動直後であれば 8192KB を選択しても測定できますが、様々なアプリケーションを動作させた後では測定条件に適合するメモリを確保できず、測定不能な場合があります。
Win95/Win98でデバイスドライバをインストールしている場合、及び、WinNT/Win2000の場合にはOS起動中にデバイスドライバがメモリを確保する仕様にしているため、メモリ不足で測定不能になることはありません。
■"TYPE"メニュー
"Buffered","UnBuffered","All"の中からひとつを選択します。"Buffered"は測定直前に"Access Size"分のデータを読み出し、キャッシュに充填する動作をさせます。"UnBuffered"は逆にキャッシュを空にする動作をさせてから測定します。"All"は"Buffered"と"UnBuffered"の両方を測定します。デフォルトで"All"が選択されます。試用期間中は"Buffered"に固定されます。
※Win95/Win98でデバイスドライバをインストールしていない場合
デフォルトで"Buffered"が選択されます。
■"Review by"ボタン
一命令あたりに要したコアクロック数[clk/Inst]、または、32bit(4byte)のアクセスに要した時間[ns/32bit]を表示します。wmabの起動直後は淡色表示になって無効になります。一度、"Execute Benchmark"ボタンを押すと有効になります。直前に測定された[MB/sec]の結果を指定された単位に変換して表示します。Reviewする単位は"Review by"ボタンの右側にあるコンボボックスで選択します。
"Review by"ボタンを押しても新たに測定しません。
■"Execute Benchmark"ボタン
"SIZE","TYPE"メニューで指定された条件で転送レート[MB/sec]を測定します。
■"Expand Free Memory"ボタン
"空きメモリ"を拡張します。システムモニターにて、分類:"メモリマネージャ"の"現在使用されていない物理メモリ"と"ディスクキャッシュサイズ"を表示させたのち、このボタンを押してみてください。"現在使用されていない物理メモリ"が随分増えることがわかります。Win95/Win98で非常に効果があります。WinNTではこのボタンによる効果が殆どありませんが、Win2000では僅かに効果があるようです。
メモリ不足で測定不可能な場合に使用してみてください。ただし、"現在使用されていない物理メモリ"が例えば100MB以上あったとしても、測定条件に適合するメモリを確保できない場合もあります。
任意のアプリによってディスクキャッシュサイズに殆どのメモリが割り当てられ、空きメモリが殆どなくなってしまった場合でも、"Expand Free Memory"ボタンを押すと空きメモリが飛躍的に増える場合があります(^^)
■"Copy All"ボタン
測定結果をすべてクリップボードに転送します。測定結果が表示されるウィンドウはマウスの右クリックによる編集メニューやドラッグによる領域選択が可能になっています。お好みに応じて切り貼りしてください。また、キーボードからの入力も可能になっており、測定条件等を書き込むことが可能になっています。
■"Clear All"ボタン
表示されている測定結果を消去します。測定結果が表示されるウィンドウは「エディタ」のサブセットになっていますが、保持できる量に制限があります。警告画面が表示された場合には、必要に応じて既に表示されている結果を保存した後、このボタンを押してすべての測定結果を消去してください。
このボタンにより測定結果が消去されるため、グラフ表示がなくなり、[Review by]ボタンが無効になります。
【おまけ:空きメモリを増やす】
wmab.exe ver2.10より、-exp または -expand オプションを付けてwmab.exeを実行すると"Expand Free Memory"ボタンを押した時と同様の動作をした後、終了します。
・ショートカットのダブルクリックで空きメモリを増やす
解凍した任意のフォルダにある wmab.exe のショートカットをデスクトップに置きます。そして、そのショートカットのプロパティを開いて、ショートカットタブを選択します。リンク先(T)においてwmab.exeのパス名の後ろにスペースを1個入れて、-exp または -expand を付け加えます。解凍したフォルダ名が c:\wmabv220 だった場合には、c:\wmabv220\wmab.exe -exp または、c:\wmabv220\wmab.exe -expand とします。
システムモニターにて"現在使用されていない物理メモリ","ディスクキャッシュサイズ"を表示させたのち、作成したショートカットをダブルクリックしてください。"現在使用されていない物理メモリ"が随分増えることがわかります。Win95/Win98で非常に効果的です(^^)。別途アイコンも用意しています。
・MS-DOSプロンプトから使用する
解凍したフォルダ名が c:\wmabv220 だった場合には、MS-DOSプロンプトを開いて "c:\wmabv220\wmab.exe -exp"と入力します。私は、ウィルス対策ソフトでハードディスクをスキャンした後や、ファイルのバックアップをした後に使用しています。この操作でディスクキャッシュが「ご破算」となり、空き物理メモリが増え、続くアプリの操作で効率よく物理メモリやディスクキャッシュを使用できるようになります(^-^)
注)WinNT/Win2000にて上記の機能を利用するには、デバイスドライバをインストールしている必要があります。Win95/Win98ではデバイスドライバをインストールしていなくても利用可能です。つまり、単独で空きメモリを増やすツールとして利用可能です。
【テクニカルリファレンス:内部動作について】
・[Win95/Win98/WinNT/Win2000]
メインウィンドウの"Execute Benchmark"ボタンによるベンチマークと、"Summary Memory Benchmark"の"Continuous Access"では、[00h],[04h],[08h]...というパターンで連続するアドレスにアクセスします。
一方、"Summary Memory Benchmark"の"Discontinuous Access"では[0000h],[0100h],[0200h]...というパターンで不連続なアドレスにアクセスします。アクセスの間隔が256byteのためキャッシュに取り込まれたデータは殆ど再利用されません。このため、アクセスの度に外部バスサイクルが起動されることになります。"Summary Memory Benchmark"では実際のアプリケーションで起こりうる「キャッシュ利用効率が悪い」状態を故意に作り出します。
"Summary Memory Benchmark"では測定の直前にキャッシュをフラッシュします。
・[Win95/Win98] デバイスドライバをインストールしていない場合、"Execute Benchmark"ボタンが押された時点でメモリを確保します。そして、測定が終了した時点で解放します。このため、測定の度に転送レート測定に使用した物理アドレスが変わる場合もあります。
・[Win95/Win98/WinNT/Win2000] Win95/Win98でデバイスドライバをインストールしている場合、及び、WinNT/Win2000の場合、OS起動時のデバイスドライバ初期化段階で測定に必要なメモリを約16MBを確保します。128MBのメモリを搭載している場合、128-16=112MBがOSとアプリ用に使用可能なメモリとなります。16MBはwmab専用メモリとなるため、デバイスドライバをインストールしている状態では、使用可能メモリが16MB少なくなります。"Memory Access Benchmark for Win"を暫く使用しない場合には、Option>Driver Status/Controlにおいて"Stop Loading Static Device Driver After Reboot"の左側のチェックボックスにチェックを入れて[ok]ボタンを押すか、uninst.exeでドライバをアンインストールしてください。
・[WinNT/Win2000] コントロールパネルの「デバイス」やデバイスマネージャから"x86 Memory Access Benchmark"を「停止」させることにより、確保していた16MBのメモリを解放することができますが、再びデバイスドライバを「開始」することは膨大なメモリを積んでいない限り殆ど不可能です。測定条件に適合するメモリを確保できないためです。
当初、"Execute Benchmark"ボタンが押されてからメモリを確保する方法をとっていたのですが、128MBのメインメモリでは起動直後であっても2048KBの測定に失敗するため、現状のように、デバイスドライバの初期化段階で必要量を確保する仕様にしています。この仕様により"8192KB"で"All"を指定しても測定可能というメリットがある反面、使用可能メモリが少なくなるというデメリットがあるわけです。
・[Win95/Win98] デバイスドライバをインストールしていない場合、空きメモリが100MB以上あったとしても、測定条件に適合するメモリを確保できない場合があります。これはメモリの分断化により物理アドレスで連続する大きなメモリブロックを確保できないことによるものです。
【Q&A】
Q)Intel AGPset 440BXマザーでFSB100で使用しています。転送レートは800[MB/sec]のはずですが、wmabの結果は約半分の400[MB/sec]程度になっていますが?
A)440BXとFSB100の組み合わせによる理論値800[MB/sec]は最大値です。データバス64bit(8byte)を100MHzで駆動するためピーク性能では800[MB/sec]という値になりますが、メモリにデータを要求してから実際に出力されるまでに数クロック必要なため、「アクセスしたサイズ」と「要した時間」から転送レートを算出すると、理論値800[MB/sec]から大幅に下がります。
012345678
クロック ↑↑↑↑↑↑↑↑↑
★ ●●●●
データ要求┘ |||└-データ出力4(8byte)
||└--データ出力3(8byte)
|└---データ出力2(8byte)
└----データ出力1(8byte)
★印のデータ要求から最初のデータが出てくるまで図では5クロックかかっています。残りのデータは1クロック毎に出力されています。2,3,4番目のデータは確かに800[MB/sec]で出力されますが、1番目のデータは5クロックかかりますから、1/5の160[MB/sec]となります。よって、平均値は800[MB/sec]ではないわけです。
100MHzのDDR(Double Data Rate)ではピーク性能が1600[MB/sec]に達しますが、やはり1番目のデータが出力されるまでの時間(Latency)がネックとなって平均値は大幅に下がることになります。
wmabでは「アクセスしたサイズ」と「要した時間」から転送レートを算出します。従って、Latencyが存在する内蔵L2、外部キャッシュ、メインメモリの測定では、最高値ではなく平均値となります。
Q)同一CPUで同一周波数にも関わらず大きく転送レートが違うのですが?
A)転送レートはCPUのみならずFSB周波数、チップセットの種類、メインメモリの種類と動作周波数、そして、BIOS設定によって左右されます。おそらく比較する機種間でどれかが異なっているものと思われます。
Q)メモリを128MBから256MBに増やしましたが、転送レートが殆ど変わりませんが?
A)128MBから256MBに増やすとディスクキャッシュサイズを多くとれるため、ずいぶん快適な操作ができると思います。体感上は速くなっているのですが、これはディスクアクセスが減ったために速くなったのであって、物理メモリの転送レートは実は変わらないのです。
Q)メモリを増設したら転送レートが落ちてしまいました。なぜ?
A)増設したメモリがSDRAMの場合、メモリモジュール(DIMM)上にSPDと呼ばれるデバイスがあり、この中にアクセスタイミングを規定する情報が書き込まれています。おそらくこの情報が異なるDIMMを搭載したためにおきた現象です。CL=2のDIMMとCL=3のDIMMを混在させ、BIOSのSDRAMタイミングをautoに設定していた場合には、CL=3として扱われてしまうのです。CL=2のDIMMをCL=2でアクセスする場合には問題ありませんが、CL=3のDIMMをCL=2でアクセスする場合には定格外動作となるためにデータが化けて正しく伝わらない場合があります。よって、CL=2とCL=3のDIMMが混在していた場合には遅いほうのCL=3とする必要があるのです。メモリ増設前までは CL=2 として動いていたものが CL=3 となるわけですから、当ソフトで転送レートを測定すると「落ちる」ことになります。
Intel AGPset 440BXでは CL を設定するレジスタが一系統のみのため、CL=2とCL=3のDIMMを混在させて、且つ、SDRAMタイミングをautoにしている場合には、すべてのDIMMでCL=3のアクセスになり、全体的に転送レートが低下することになります。
もうひとつ考えられる原因としては、お使いのチップセットのキャッシュレンジよりも多くのメモリが積まれていることが考えられ、そのキャッシュレンジ外で転送レートが測定されたのだと思います。例えば、Intel PCIset 430VX,430TXなどはキャッシュレンジが64MBになっており、128MBのメモリを積んだ場合には下位64MBについてはマザーボード上の外部キャッシュにキャッシングされますが、上位64MBについてはキャッシングされません。メモリ増設前が64MB以下の場合にはすべての領域でキャッシングされるのですが、増設後に64MBを越えている場合で且つ転送レートを測定した物理アドレスがキャッシュレンジを越えている場合には、前述の通りキャッシングされないので転送レートが落ちてしまいます。しかし、キャッシュレンジ内であれば増設前と同じレートで転送されるので、全体的に落ちたわけではありません。キャッシュレンジよりもメモリ量が多い場合には、2種類の転送レートがあるということです。
お使いのマザーのチップセットが430VXの場合には上記とは更に別の原因も考えられます。430VXではSIMM(DRAM)とDIMM(SDRAM)を混在できるため、増設前と増設後では全く別のモジュールを測定していることが考えられます。DIMMだけの構成で測定した結果を、SIMMだけの構成での結果と比較してみてください。両者の違いがわかるはずです。
Q)"Execute Benchmark"を押すたびに結果が変わるのですが、何故でしょうか?
A)測定に関する誤差とマルチタスクOS下における仕様のふたつが原因です。
測定に関する誤差を小さくするにはサンプル数を多く取ればいいのですが、サンプル数はアクセスサイズに相当するため、例えばアクセスサイズ32KBの測定誤差を小さくするためにサンプル数を倍の64KBにすると、結果は64KBのものであって32KBのものではなくなってしまうのです。つまり、仕様上不可能なのです。
マルチタスク下においてはCPU時間を独占するわけにいかず、また、測定中に実行権を否応なしに奪われることにより、理論的には100クロックで完了するはずが2倍、3倍のクロック数がかかることもあります。マルチタスクOSによる影響を排除して測定するには、DOS版の"Memory Access Benchmark"をお使いください。
測定誤差を小さくするために複数回の測定から値を算出する方法もあります。この方法は数倍の時間がかかるという短所があるため wmab.exe ver2.00 では採用しませんでした。しかし、内蔵L1や内蔵L2の測定で値が極端に落ち込む場合があるため、何回か測定を繰り返すことになり、結果的に測定に時間がかかってしまうという矛盾がありました。ver2.10ではこの点を見直し、複数回の測定から値を算出する方法を採りました。測定時間は長くなりましたが、ver2.00に比べて誤差が小さくなっています。
Q)"Execute Benchmark"を何回もやったら、"Warning. Table Buffer filled up. Push [Copy All] button to save result and then push [Clear All] button."と表示されました。これは何でしょう?
A)「測定結果を保持するバッファが満タンになりました」という意味です。既に測定された結果をすべて保存したい場合には、"Copy All"ボタンを押してクリップボードへ転送し、メモ帳等のエディタを開いて貼り付けてください。部分的に保存したい場合には、マウスで編集して同様にエディタに貼り付けてください。測定結果を保存する必要がない場合には、"Clear All"ボタンを押してください。
Q)"Not enough memory to execute benchmark.Please change benchmark condition."
と表示されました。これは何でしょう?
A)「ベンチマークを実行するのに十分なメモリがありません。ベンチマークの条件を変更してください」という意味です。Win95/Win98でデバイスドライバをインストールしていない場合に表示される可能性があります。"Setup Benchmark Condition"の"Type"を"Buffered"にしてみて下さい。この設定でも上記のメッセージが出る場合には"Size"を小さくしてみて下さい。この設定でも表示される場合には、再起動してください。128MBのメモリを搭載していれば、OS起動直後においてSIZE=8192KB,TYPE=Allの条件でも測定できるはずです。
デバイスドライバをインストールしている場合には、wmab専用メモリを解放していない限り、このメッセージは表示されません。
Q)外部キャッシュが2MBあるのですが、試用期間中の制限によりメインメモリの評価が不可能なんですが。
A)BIOSセットアップで外部キャッシュをdisableにすればメインメモリの評価が可能になります(^^;)
Q)Win2000 にて管理者権限でログオンし、inst.exeでドライバをインストールしようとしましたが、「アクセスが拒否されました」と表示されました。
A)ユーザ名"Administrator"以外のAdministratorsグループに属するアカウントでログオンしていることが考えられます。inst.exe,uninst.exeを実行する場合には、ユーザ名"Administrator"でログオンするか、shiftキー+右クリックで表示される「別のユーザとして実行」を選択し、一時的にユーザ名"Administrator"に移行して実行してください。
Q)"Error. Unexpected device driver version."と表示されました。
A)古いバージョンのデバイスドライバがインストールされている場合に表示されます。wmab.exe ver2.20用のデバイスドライバをインストールして下さい。
Q)"Cannot connect with X86MAB.VXD Error Code=xx"と表示されました。
A)Win95/Win98用デバイスドライバ x86mab.vxd が アンインストールされているか、wmab.exe と同じフォルダにないようです。デバイスドライバをインストールして下さい。
Q)"Cannot connect with X86MAB.SYS Error Code=xx"と表示されました。
A)WinNT4/Win2000用デバイスドライバがインストールされていないか、デバイスドライバが停止しているようです。x86mab.sys をインストールしていない場合には、inst.exeを使用してインストールしてください。
WinNT4にてデバイスドライバの状態を確認するには、コントロールパネルの「デバイス」を開きます。"x86 Memory Access Benchmark"が「停止」している場合には、「スタートアップの種類」を「システム」に変更してリブートしてください。
Win2000ではデバイスマネージャを開いて"表示(V)"メニューから"非表示デバイスの表示(W)"を選択すると、"プラグアンドプレイではないドライバ"以下に"x86 Memory Access Benchmark"が表示されます。この"x86 Memory Access Benchmark"をダブルクリックしてプロパティを表示させ"ドライバ"タブを選択すると、"x86 Memory Access Benchmark"の状態が表示されます。もし、「停止」している場合には「スタートアップ」の「種類」をシステムにしてリブートしてください。
Q)"Not enough access right to modify configuration.(xxx) You have to login as Administrator"と表示されましたが?
Q)"Not enough access right to modify configuration.(xxx) You have to login as Administrator or Power Users"と表示されましたが?
A)Win2000で表示される可能性があります。このメッセージが表示された場合には、"Power Users"グループのアカウントか"Administrator"で操作してください。
Q)"ERROR: Device Driver Function xx, ErrorCode yy(zz)"と表示されました。
A)内部エラーです。m(_._)m。できるだけ詳細なハードウェア構成とエラーが発生する手順を Softhouse333宛(cyr01020@nifty.ne.jp)まで送ってください。当方で現象を再現できれば、原因追及と対策を施したいと思います。
Q)同一マザーボードでの測定にも関わらず、Win95/Win98とWinNT/Win2000の結果が違うのはなぜ?
A)同じWindowsを冠していてもWin95/Win98とWinNT/Win2000はまったく別のOSです。このため、測定ルーチンも個別に用意する必要があり、両者を完全に一致させることができないため、OS間で比較すると微妙に結果が異なります。「尺度」が異なるためOS間での結果比較はナンセンスです。
Q)"Core Frequency"の値が実際の動作周波数の約半分の値になっています。何故?
A)NEC-PC9800シリーズでWindows95を使用している場合にでる現象です。PC/AT版からPC-9800版への移植が完全でなかったためにご指摘の現象が出ます。マイクロソフトのサイトからアップデートモジュール「タイマドライバのアップデート」をインストールすれば直るはずです。
Q)x86mab.vxdやx86mab.sysはWDM(Windows Driver Model)のドライバですか?
A)WDMではありません。WDMにすると初期のWin95では動作しなくなるので、敢えてWDMではない形式にしています。
Q)クレジットカードを所有していないので、シェアレジ・サービスを利用することができません。銀行振り込みや郵便振替で送金でないでしょうか?
A)ver2.20より郵便振替での送金に対応しましたのでご利用下さい。ただし、郵便振替ではお申し込み頂いてから手続きが完了するまでに1~2週間程度要します。予めご了承下さい。
シェアレジ・サービスではクレジットカードの他に、SET, デビット(*1), iREGi(*2)という送金手段もあります。詳細については以下のURLをご参照下さい。
http://www.vector.co.jp/swreg/man/help/payment.html
(*1)2000/03/06から全国で利用可能になった「デビットカードサービス」とは異なるものです。
(*2)2000/05/23から利用可能になりました。
Q)インターネット上にクレジットカード番号を流すことに抵抗があるのですが?
A)シェアレジ・サービスであれば、クレジットカード番号の入力画面は「セキュリティで保護されたページ」になります。カード番号は暗号化されますから、第三者が容易に解読することは不可能です。メールでカード番号を送るよりも遙かに安全です。
シェアレジ・サービスのセキュリティに関しては以下のURLをご参照ください。
http://www.vector.co.jp/swreg/man/help/security.html
Q)ライセンスキーを紛失しました。再発行をお願いしたいのですが?
A)ベクターのシェアレジ・サービスではライセンスキー再発行のサービスがあります。最初の申し込みから5年以内であれば再発行が可能です。詳細については以下のURLをご参照下さい。
http://www.vector.co.jp/swreg/key_index.html
【ライセンス】
(1)ライセンス(使用権)はシェアレジ・サービスで手続きしたメールアドレスにひとつ与えられます。そのメールアドレスを持つ方に限り、複数のコンピュータで制限を解除した当ソフトウェアを利用することを認めます。
(2)ライセンスを所有する方との同時使用を除いて、(1)においてインストールされたコンピュータにおいてライセンスを所有していない任意の一名が排他的に利用することも認めます。
(3)複数のコンピュータにて当ソフトウェアを複数の方が同時に利用する場合には、同時使用する人数分のライセンスを取得する必要があります。必要なライセンス数のメールアドレスを用意し、シェアレジ・サービスで手続きをして下さい。
ここで規定したライセンスは「一冊の本」に例えられます。本を購入した方は何時でも何処でも自分の好きなときに読むことができます(1)。一冊の本を複数の方が同時に見ることはできませんが、購入した方が読んでいなければ他の方が読むことができます(2)。
複数の方が同時に見たい場合には、人数分の本を購入することになります(3)。
試用期間中は無償の「新刊のご案内」を見ているようなものです。当然ながら、上記の(1),(2),(3)の各項目は適用されません。
【転載および著作権等】
・著作権は Softhouse333 が所有します。
・原則として転載は禁止とさせていだだきます。転載を希望される方はメールを下さい。
・書籍にて記事掲載、画像掲載、CD-ROM収録を希望される場合には、事前にご連絡をお願いいたします。無断掲載、無断収録は堅くお断りします。
・当ドキュメントの内容を引用することは著作権法で認められている行為ですが、引用する場合には、著作者名(Softhouse333)と出典(wmabv220.lzhに含まれるwmab.txt)を最低限明記する必要があります。
・当ソフトウェアはシェアウェアであり、試用期間は二週間です。これ以後使用する場合にはシェアウェア料金(1000円)をお支払いください。お支払は(株)ベクターが運営するシェアレジ・サービスか郵便振替をご利用ください。尚、シェアウェア料金にはサポート料金が含まれていないことを予めご了承願います。
・サポートはメールで行います。お問い合わせいただく際には、必ずシェアレジ・サービスで手続きしたメールアドレスか、郵便振替の送金申し込みに使用されたメールアドレスを使用して下さい。
・不具合と思われる現象が発生した場合には、まず当ドキュメントを熟読して解決する手段がないかどうか確認してください。オーバークロック等、定格外動作で運用されている場合には、定格動作に戻して現象が改善できないかお試しください。また、使用者側においてできるだけ原因の追求、切り分けを実施していただけると非常に助かります。不具合レポートを送っていただける際にはソフトウェア環境、ハードウェア環境等、できるだけ詳細に記述してください。ご指摘の不具合現象を当方で再現できれば、原因の追及、対策を施したいと思います。当方で現象を再現できない場合には、テスト用ソフトウェアを作成してテストをお願いする場合があります。
・希にK6へのCPU換装に関してメールを頂きますが、換装やアップグレードに関しては@niftyやinternetで情報を収集するか、メーカや販売店にご相談下さいますようお願いします。
・当ソフトウェアの最新版は、下記URLからダウンロード可能です。このURLへのリンクは(株)ベクターから許可されており、自由にリンクを張っていただいて結構です。
http://www.vector.co.jp/vpack/browse/person/an011668.html
・ご意見、ご要望がありましたら、Softhouse333宛にメールをお送りください。
Softhouse333 ( cyr01020@nifty.ne.jp )