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2001-08-21
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12KB
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318 lines
RAMディスクドライバ ERAM for WindowsNT/2000
<< 利用マニュアル >>
えらー15 okubo@msh.biglobe.ne.jp
2001年 8月21日 バージョン2.01
--- 第1章 はじめに ---
ERAMは拙作EDSK for WindowsNTのコード/経験を元に、WindowsNT/2000で
RAMディスクを実現するためのWindowsNT/2000用カーネルモードドライバです。
メモリが余って仕方がないのでRAMディスクでも設定してやるか、という場合に
ご利用ください。
1.1 概要
WindowsNT/2000では、効率の良いメモリ管理・キャッシュ管理のため、大量の
メモリを必要とします。しかし、貴重なメモリをRAMディスクに割り当てることは
通常行いません。
過去にRAMディスクを使った経験がある場合、RAMディスクを設定して使いたい
場面に遭遇することがあります。このような場合には、NT4DDKに入っている
サンプルのRAMディスクを組み込むか、キャッシュの性能に任せてRAMディスクを
設定しないかの選択を迫られていました。
しかも、Windows2000β2以降ではサンプルRAMディスクも使えなくなりました
(注:現在はWindows2000向けサンプルRAMディスクは公開されています)。
そこで、手軽にRAMディスクを使えるようにするのがERAM for WindowsNT/2000の
目的です。なお、NT/2000ではWindows95/98と違ってほとんどの場合RAMディスクを
設定するメリットはありません。好みや気分、あるいは特殊な環境に依存する
問題になります。
1.2 動作可能な環境
1.2.1 ハードウェア
o WindowsNT4.0SP3以降が動作する環境
o Windows2000が動作する環境(SP2まで確認済み)
(WindowsNT3.51は対象外になりました)
1.2.2 ソフトウェア
WindowsNT/4.0/2000のいずれかが必要です。NTはSP3以降を当ててください。
MSVCRT.DLLが必要です。
1.3 バージョンアップ概要
2.00から2.01にかけて、以下の機能が変更されています。
o アロケーションユニット32に対応しました。OS管理外のメモリを扱う場合、
約1GB程度のRAMディスクを確保できる可能性がありますが、試したわけでは
ありません。
o Windows2000において、デバイスマネージャから削除していない状態で
削除すると残骸が残っていたのを修正しました。
o 上記Windows2000対応の強化に伴い、NT3.51対応機能は削除されました。
1.11から2.00にかけて、以下の機能が変更されています。
o 64MB以上のメモリが余っており、ERAMに割り当てたい場合に、従来は
OS管理分しか扱えませんでしたが、BOOT.INIで/MAXMEM=nとしてOS分を
制限することにより、余った分をERAMで使用できるようにしました。
これにより、理論上512MBまでのメモリをERAMに割り当てることが
できるようになります。
o 上記機能の追加に伴い、OSパラメータの変更機能(1.11で追加)は
削除されました。
o 削除しやすくなりました。
--- 第2章 とりあえず使ってみる ---
ERAM for WindowsNT/2000を使うには、同梱のINFファイルによるインストールが
必要になります。
2.1 WindowsNT4.0の場合
エクスプローラ等でERAMを解凍したディレクトリの下のNT4ディレクトリにある
ERAMNT.INFファイルを右クリックすると、「インストール」という項目が出ますので
それを選びます。インストールは管理者権限のユーザで実行してください。
すると、WindowsNTがあるディレクトリのSYSTEM32\DRIVERSにERAM.SYSが、
SYSTEM32にERAMNT.CPLがコピーされ、ダイアログが表示されますので、その指示に
従ってWindowsNTを再起動してください。
運悪く起動できなくなった場合は、ログオンする前に再度リブートし、
前回正常起動時の構成で起動して、システム管理者に連絡してください。
なお、勝手にフリーソフトを入れたとか怒られても困りますので、自身で
責任の取れる範囲で扱ってください。
自分がシステム管理者だという場合、前回正常起動時の構成でも駄目であれば
なんとかしてERAM.SYSを削除するしかありません。FAT上であればMS-DOSや
Windows95/98で起動して削除、NTFS上であれば別パーテーションにWindowsNT/2000を
入れてそちらで起動して削除、という形になります。外付けディスクであれば、別の
マシンに接続して認識させ、そこで削除できるかもしれません。
ドライバが動作するかどうか試用する場合は、インストールの前にINFファイルの
[Strings]セクションにある 「Start = 1」を「Start = 3」に変更してからインストール
し、コントロールパネル→デバイスでEdskを開始してください。ここで動作する
ようであれば、スタートアップをシステムに変更するだけで、通常のインストールと
同様に運用できるようになります。
2.2 Windows2000の場合
ハードウェアウィザードを起動し、デバイスを検索せずに一覧から選びます。
最初の場合は「その他のデバイス」を、2回目以降は「ERAMコントローラ」を選んで
「ディスク使用」でERAMを解凍したディレクトリの下の2000ディレクトリにある
ERAM2000.INFを指定してインストールしてください。インストールは管理者権限の
ユーザで実行してください。
現在のERAM for WindowsNT/2000にはデジタル署名がありません。そのため、
署名無しの警告ダイアログが表示されたり、インストールできないことがあります。
インストールを継続できた場合、Windows2000があるディレクトリのSYSTEM32\
DRIVERSにERAM.SYSが、SYSTEM32にERAMNT.CPLがコピーされ、ダイアログが
表示されますので、その指示に従ってWindows2000を再起動してください。
なお、インストーラが見つからない等のメッセージが表示される場合、古い
バージョンのERAM for WindowsNTが入っていると思われますので、SYSTEM32の
ERAMNT.CPLをリネームした後で同梱のERAMNT.CPLをコピーした上で、上記の作業を
行ってみてください。
運悪く起動できなくなった場合は、リブートしてセーフモードあるいは
前回正常起動時の構成で環境を整えるなどして、システム管理者に連絡して
ください。なお、勝手にフリーソフトを入れたとか怒られても困りますので、
自身で責任の取れる範囲で扱ってください。
自分がシステム管理者だという場合、なんとかしてERAM.SYSを削除するしか
ありません。FAT上であればMS-DOSやWindows95/98で起動して削除、NTFS上であれば
別パーテーションにWindowsNT(SP4以降)/2000を入れてそちらで起動して削除、
という形になります。外付けディスクであれば、別のマシンに接続して認識させ、
そこで削除できるかもしれません。
2.3 WindowsNT3.51の場合
現在のバージョンはNT3.51には対応していません。
--- 第3章 オプション ---
オプション設定はコントロールパネル→ERAM で行えます。Windows2000では
デバイスマネージャでも同様の操作を行えます。
設定操作はレジストリの情報を変更しますので、操作の権限が必要になります。
通常は管理者が行うことになります。
ドライブ文字 ドライブ指定
RAMディスクのドライブを指定します。RAMディスクが組込まれた時、
すでに設定されているドライブは指定できません。既定値は"Z"です。
ルートのエントリ数 ルートディレクトリのエントリ数指定
ルートディレクトリのエントリ数を指定します。
nが32の倍数でないときは32の倍数に切り上げされます。
既定値は128ですが、ディスク容量の関係で変動する可能性が
あります。
アロケーションユニット アロケーションサイズ指定
アロケーションサイズとは、ファイルなどの最低管理単位である
「クラスタ」をどれだけのセクタで構成するかを示す数です。
既定値は2セクタ、指定値は1,2,4,8,16,32のいずれかになります。
数が大きいほどクラスタサイズが大きくなります。
メディアID メディアID指定
メディアIDを16進2桁で指定します。既定値はF8です。
メモリ確保元 領域選択
メモリを割り当てる領域を以下の3種類から選択します。
OS管理:固定ページ領域
RAMディスク用に確保されたページはロックされ、固定されます。
利用可能な物理メモリが減るので、RAMディスクの性能は
良くなりますが、その他の性能は一般に下がります。
OS管理:移動可能ページ領域
RAMディスク用に確保されたページは移動可能で、ディスクに
スワップされる可能性があります。利用可能な物理メモリは
あまり減りませんが、スワップされる可能性があるので
RAMディスクの性能は下がります。
OS管理外領域
ブートパーテーションにあるBOOT.INIファイルにて/MAXMEM=nを
指定してOSを起動すると、物理メモリが多く存在する場合でも
OSではn(MB)しか利用しなくなります。
そこで切り離した分をRAMディスクに確保する場合にこれを
選択します。64MB以上切り離している場合に効果があります。
なお、BOOT.INIの編集にはOS関連の知識が必要です。
わからない方はOS管理メモリを利用してください。
サイズ RAMディスク領域サイズ指定
RAMディスク用に確保するメモリのサイズを64KBから適当な範囲で
4KBの倍数で指定します。64MBを超えて設定することもできますが、
大きすぎるとメモリを確保できず、組み込みに失敗することが
あります。このとき、イベントログに参考値が書かれることが
ありますが、組み込まれている他のドライバやアプリケーションに
よっては、正常に動作しない可能性があります。
--- 第4章 注意事項 ---
4.1 DOS,Windows3.1/95/98/Meでの使用
WindowsNT/2000版のERAMはWindowsNT/2000以外の環境で使用できません。
DOS,Windows3.1にはDOS用に多数存在するRAMディスクを、Windows95/98/Meには
95版をお使いください。
4.2 ウォームブート時の注意
ウォームブートはできません。
4.3 処理が遅くなる
ERAMはRAMディスクであり、データ転送にはCPUパワーを必要とします。
ディスクの連続アクセス中はCPUを必要とする他の処理が遅くなることがあります。
4.4 ボリュームシリアル番号
WindowsNT/2000はボリュームシリアル番号についての扱いがあいまいです。
chkdskコマンドでは出ないようにしましたが、dirコマンドでは 0000-0000 が
表示されてしまいます。
4.5 Windows2000ディスク操作関連
Windows2000ではディスクの管理方法がNT4までと異なっており、ディスクの
プロパティからのディスク検査やデフラグが現段階では動作しないものに
なっています。
前者は必要であればchkdskコマンドで代替してください。
--- 第5章 プログラムについて ---
ディスク中核部はEDSK for WindowsNTのSUM計算無し部分をもとに再構成し、
over32MB対応とWindows2000対応を追加しています。EDSKを理解できるようなら
簡単だと思います。
5.1 プログラムソース
このプログラムはWindowNT4.0DDK+Visual C++ Ver5.0SP3で作成しています。
ソースを別に公開していますので開発環境をお持ちの方は再コンパイルできます。
5.2 参考文献
WindowsNT/2000版の作成、変更にあたり、以下の文献を参考にしました。
「WindowsNT3.51JDDK」各種ドキュメント、ソース Microsoft
「WindowsNT4.0DDK」各種ドキュメント Microsoft
「Windows2000DDK」各種ドキュメント、ソース Microsoft
「WindowsNTデバイスドライバプログラミング」 プレンティスホール
「EDSK for WindowsNT」ソース ダガヤ,*Error15,Masao
5.3 動作確認環境
NEC PC-9821Ra40 (NT4SP6)
PC-9821Xa16 (NT4SP3)
PC-9821Xp (NT4SP3)
PC-9821Xs (NT4SP6,2000)
PC98NX-MA23D(2000SP2)
PC98NX-VA33H(2000SP1)
--- 第6章 サポートについて ---
6.1 1次配布先
以下の場所からたどれる場所に存在します。
http://www.vector.co.jp/authors/VA000363/
6.2 サポート場所
バグ等が出た場合の修正ができれば、上記箇所にアップロードします。
--- 第7章 転載について ---
7.1 本ソフトウェアの扱い
本ソフトウェアの著作権は*Error15にあります。個人で使う場合の
改造・解析などは自由ですが、それ以外の場合には制作者の同意が必要です。
7.2 無保証
本システムを利用した事によって発生したいかなる損害についても責任を
負いません。重要データは必ずバックアップを取ってから利用してください。
計測用途等で高速デバイスとしての利用を意図される場合、期待通りの
性能が出るとは限りませんので注意してください。
7.3 配布条件
以下の条件を守っていただけるなら自由に再配布していただいて構いません。
・営利目的でないこと
・アーカイブ内容の変更をしないこと
改善提案・要望などがありましたら、メール等で"えらー15"まで
連絡して下されば可能なものについては対処します。
回答まで時間がかかることがあります。
7.4 制作者連絡先
E-mail okubo@msh.biglobe.ne.jp