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米Apple Computer社は12月1日から，同社Webサイト（http://quicktime.apple.com/preview/dnldpre1.htm）で，一般ユーザーも入手できる^注1）「QuickTime 3.0 Developer Preview Release」の配付を開始した。

同バージョンは，98年1月のMACWORLD Expo/San Franciscoで登場すると見られる「QuickTime 3.0」の公開β版。98年1月6日までの使用期限が設定されている。

3.0は，マック標準のマルチメディア機能拡張として進化を遂げてきたQuickTimeのメジャー・バージョンアップ版だ。

Windows環境への完全対応，DV（Digital Video）フォーマットを始めとする対応データ形式の大幅な拡張，各種フィルターやSMPTEワイプなどのビジュアル効果機能^注2）の追加，といった改良が行われる（97年12月号掲載のNews Eye：QuickTime 3.0を参照）。

今回のPreview Releaseでは，それらの新機能を一足早く体験できる。もちろんWindows 95／NT版も同等のものが用意されている。

Preview Releaseには，QuickTime 3.0本体と関連機能拡張（「QuickTime VR 2.1」，「QuickTime MPEG Extension 1.0.2」など），「Sound Manager 3.3」のほか，「MoviePlayer 3.0」，Webブラウザー用の「QuickTime Plug-In 2.0」が含まれる。

新機能のサンプル・データやデモ・ツールは，Preview Releaseのために設けられたホームページ（http://quicktime.apple.com/preview/index.html）に用意されている。

機能アップしたQuickTime Plug-In 2.0をWebブラウザーの所定フォルダに入れて同サイトにアクセスすれば，ブラウザー上でQuickTime 3.0の新機能を利用した各種ムービーのデモが体験できる。

特に，人物の情報ページへのURLリンクを内蔵したCM「Think Different」のムービーや，動画の内容に合わせてキャプションをWebページ上に表示するムービーなど，QuickTime Plug-In 2.0ならではの新機能は面白い。

注1）β版なので，当然動作保証はない。インストールの際は，普段使っているQuickTime一式を外すなど，十分注意が必要だ。

注2）フィルターには，ぼかしや色調補正，古いフィルムのようなノイズを加えるといった効果が用意されている。SMPTEワイプは，映像や放送などに関する規格団体「Society of Motion Picture & Television Engineers」が標準的なトランジション・エフェクト（カット間をつなぐ時に使用する効果）としているものがすべて内蔵されている。ビジュアル効果のAPIは公開されており，開発者が追加することも可能だ。