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販売店「Amulet（アミュレット）」を経営する市川充商店（03-5295-8418， http://www.amuletcom.co.jp/）は，97年11月に販売を開始したPowerPC 750を搭載した米POWERtools社G3マック互換機製「X-Force 300e」（http://www.nikkeimac.com/hotnews/9801/amulet2.hts）の出荷を停止，代わりにショップ・ブランドの「POWERSTEP」シリーズ2機種を発表した。

発売は98年2月上旬で，Mac OS 8日本語版，「Hard Disk Tool kit」「CD-ROM Toolkit」が付属する。スペックは次の通り。

●「POWERSTEP for Mac OS Stage1」
CPU：CPU：PowerPC 750/275MHz，バックサイド・キャッシュ容量1MBでバックサイド・クロックは183MHz（米Interex社製のカードを使う予定）
メモリー：80MB
ハード・ディスク：4.3GB（Ultra SCSI）
CD-ROMドライブ：12倍速（SCSI）
グラフィックス・カ−ド： 「Xclaim 3D 4M」（カナダATI Technologies社製）
ネットワ−ク・カード：100BASE-T
価格：56万8000円　

●「POWERSTEP for Mac OS Stage2」
CPU：PowerPC 750/275MHz，バックサイド・キャッシュ容量1MBでバックサイド・クロックは275MHz（米Newer Technology社製のカードを使う予定）
メモリー：272MB
ハード・ディスク：4.3GB（Wide Ultra SCSI）
CD-ROMドライブ：12倍速（SCSI）
グラフィックス・カ−ド：「TwinTurbo 128 M8」（米IXMicro 社製）
SCSIインタフェース・カード：「Express PCI」（米ATTO Technology 社製）
ネットワ−ク・カード：100BASE-T
価格：97万8000円

背景はPOWERToolsの営業停止

独自のG3新製品を発表した背景には，アミュレットが代理店を務めていた米POWERTools社（http://www.pwrtools.com/）が自社のG3マシン「X-Force 300e」の出荷を止めてしまったことがある。POWERToolsはUMAXからきょう体やマザーボードなどを購入してマック互換機を組み立てていたが，UMAXからの部品の供給が滞り，製品を生産できなくなってしまった。最近では，わざわざ市場に流通しているUMAX製品を購入し，部品として使わざるを得ないところまで来ていたという。POWERToolsは営業を止めざるを得なくなり，営業妨害を受けたとして，米連邦地裁に米UMAX Computer社を訴えている。同時に「小さな互換機メーカーを妨害し，つぶそうとしている疑いがある」としてApple Computer社も提訴した。

「ハイエンドのG3互換機は高価なため，そんなにたくさん売れるものではない。しかし，少ないなりにも当社にはユーザーがついている。手をこまねいているわけにはいかない」（ゼネラル・マネジャーの高山直久氏）。アミュレットは，入荷が見込めなくなったPOWERToolsのに代わって独自のG3マシンの発売に踏み切ったわけだ。

アミュレットはPOWERToolsの製品のサポートを今後も継続する。また，今後はこのままPOWERToolsの動向を見守ることにし，代理店をやめるなどといったことはまだしない考えだ。