## たとえば文書内の移動といった日常的に良く使う操作も、初心者ユーザがすぐに実行できることを優先するため、キーストロークの多い操作になっているワープロがあります。一方UNIX標準エディタである vi の様に専門家が使用するものは、単手数のキー操作で文書内移動を行え、かつその方法がいくつか存在していて場合場合で使い分けることが出来るので、初期学習コストはワープロよりも大きいのですが、習熟してしまうと生産性が飛躍的に向上します≪viのエキスパートは編集中ドキュメントのどんな場所にでも3ストロークで移動できると言われています。≫。
vineでは、ページスタイル(用紙サイズ、用紙方向、段組、ヘッダフッタ等)、各段落の印字スタイル、組み版ルールをGUI(Graphical User Interface)で設定することができます。TeXではすべての設定をソース文書(またはソース文書が参照するマクロ)で行いますが、設定変更を自由に行うにはTeXコマンドに対する充分な理解とそれをちゃんと覚えておく必要があります。しかし、上記のような設定は頻繁に変更するものではありませんので、具体的なコマンドは忘れてしまうことがままあります。vineではそのような設定をダイアログ画面で確認しながら行うことが可能なので、簡単に設定を変更することが可能です。
<s>【補足】</s>SPR は Software Problem Report のことで、ユーザ側からみたソフトウェアの問題一覧です。問題を開発者側から見ると、バグ、仕様の問題、要望などに分類できますが、ユーザ側からはあまり意味のある分類ではありません。なぜなら、ユーザにとっては意図したことが出来ないという事実が重要であり、それがバグなのか仕様なのかという区別はどうでもいいことだからです。
<s>【高度】</s>vine.exeはMFC(Microsoft Foundation Class Library)というものをダイナミックにリンクして使用しており、MFC DLL≪ダイナミックリンクライブラリ。複数のプログラムから実行時に共有されるライブラリのこと≫ を参照します。vine.exeを起動するとなんらかのエラーが発生する場合、MFC DLL が存在しないか、バージョン不一致問題が発生していることが考えられます。その場合は、http://www.vector.co.jp/authors/VA007799/vc6dll.lzh をゲットし、vine.exe と同じディレクトリで解凍してください。
vineドキュメントを開くとドキュメントの内容が図2.2⑤の部分(この部分を「ビュー」と呼びます)に表示されます。ドキュメントは図2.2②のツールバーの部分に表示されているスケール(拡大縮小率)にしたがって表示されます。「100%」の場合は印刷結果と同じサイズで画面に表示されます≪画面設定などによっては正確なサイズに表示されない場合もある≫。スケールはツールバーのドロップダウンリストで選択、スケールを直接入力、または虫眼鏡のアイコンをクリックすることで変更できます。この他に z または s キーで拡大縮小することもできます。
上記の操作はキーでも可能です。Ctrl + Home でドキュメント先頭、Ctrl + End でドキュメント末尾に移動できます。PageUp または Ctrl + B は前ページ、PageDown または Ctrl + F は次ページです。指定ページジャンプダイアログは g で開くこともできます。これらを一度に覚えるのは大変なので、vineに慣れてきてから徐々に覚えるといいでしょう。
<s>【蛇足】</s> Home, End などの特殊キーは Windows の標準的な割付です。j, k, G などの英字キーはviコマンドとの互換性があります。:-p
## ・ ハイパーリンク
## ハイパーリンクはまだ実装されていません
## ・ 検索
## 検索はまだ実装されていません
## newColumn
○ 印刷
閲覧しているドキュメントの印刷は、「ドキュメント」-「印刷」または Alt + F, P または Ctrl + P で行います。これらのどれかを実行すると印刷ダイアログが表示されるので、【OK】ボタンを押すとドキュメントが印刷されます。
印刷イメージを確認したい場合は「ドキュメント」-「印刷プレビュー」を実行します。vineはWYSIWYG≪画面で見たものがそのまま成果物になる。“What You See Is What You Get”の略。≫なので通常画面でも印刷イメージとあまり変わりませんが、プレビュー画面は印刷結果そのものなので、より正確に印刷結果を確かめることができます。