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Wed, Apr 15, 1998

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短期集中連載 (5k)

現場からの生レポート

最終回
最終回:インターネットの光と陰
(98.3.2)

第7回
インターネットというメディア:種子島にて(2)
(98.2.24)

第6回
インターネットというメディア:種子島にて(1)
(98.2.20)

第5回
個人ホームページが載せた「真実」:鹿児島県・出水市
(98.2.18)

第4回
Webmasterは「警部補」:島根県・松江市
(98.2.17)

まとめ(1)
インターネットを歩く:北日本取材を振り返って
(98.2.10)

第3回
情報コンセントのあるリゾート:長野県・安曇村
(98.2.7)

第2回
記者一人の小さな電脳地方紙とそれを支える「劇団プロバイダー」:秋田県・田沢湖町
(98.2.5)

第1回
小中学生が全員メールアドレスを持つ町:北海道・標茶町
(98.2.3)

(20k)
記者の机の上のPowerBook 2400c。
この半年以上,記事執筆からDTPレイアウトまでをこれ1台でこなしてきた。

●インターネットが日本で本格的に立ち上がってから4年あまり。すべてを飲み込み,平等に情報を流通させるインターネットは「地方の時代をもたらすもの」として語られることも多かった。

●しかし本当にそうなのだろうか。インターネットは単純に情報の平等を地方にもたらしたのか。ひょっとすると思いもよらない影を地方にもたらしているのではないだろうか。

●いずれにせよ,これから21世紀に向けて,都会に住んでいようと地方に住んでいようとインターネットから逃れることはできない。それは今や必要不可欠な社会インフラストラクチャーとなりつつある。

●この企画では,モバイル装備一式を担ぎ,記者が地方のインターネットの現場を取材する。(松浦 晋,smatsu@rr.iij4u.or.jp

はじめに

「インターネットは地方に何をもたらしつつあるのか」——この企画は一つの疑問からスタートした。

地方という言葉には「のんびりしている,テレビのチャンネルが少ない,夕刊がない,情報が遅い」などなど,情報の孤島的なイメージがある。しかし,ここ数年で日本の地方を巡る情報の環境は大きく変化しつつある。

かつて「民放がない」ということが地方の象徴であったことを思い出してみよう。今やデジタル衛星放送によって日本のどこでもその気になれば100を超えるチャンネルを視聴できるようになりつつある。そしてインターネットの出現により,東京はおろか一気に世界中と情報のやりとりをすることが可能になった。情報という点で大都市に住むメリットは薄れ,むしろ自然の残る地方はより住み易さを増しているのだ。

にもかかわらず地方が抱える問題は解決の兆しすら見えていない。相変わらず若者は都会に流れ,過疎と高齢化は地方を蝕んでいる。その根本には地方に雇用機会が少ないという大問題があるのだが,それでも情報さえ流れれば,地方の利点を生かした地域振興があり得るはずだ。実際,インターネットが日本で本格的に立ち上がってから約4年,地方の人々はインターネットを利用して,さまざまな試みを続けている。

この小連載では,地方が今,インターネットの利用をどのように模索しているかをまとめていく。もちろんその過程でがんばっているマック・ユーザーに出会えれば,マック雑誌記者としてこれにまさる幸福はないと言えよう。なお,モバイル機器を抱えての道中で得たノウハウは本誌4月号の特集としてまとめる予定だ。


※この記事のご感想を,smatsu@rr.iij4u.or.jp(松浦)までお寄せください

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